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TERRA BATTLE劇情歸檔——主線故事(38-10)

一騎 | 2017-05-06 12:51:43 | 巴幣 0 | 人氣 204

這篇貼文是 主線故事38-10 的日文劇情歸檔。

38-10 みんな、泣いていた。

「私を食うか、ライファー」

ジャグは、
飢えきって我を失った生命増殖炉に
手をかける。

「あなたはこの星を生み、
そして誰も傷つけることなく育みつづけた。
私とてそうだ、民を傷つけたくはない。
どうも他人のような気がしないんだ、ライファー」

ジャグは、ライファーの想いを汲み取れたと思う。

ゴーレムたちは、
ある時期から進化が止まった種だ。

それ以上進化する
必要性がなかったからに他ならない。

外敵はあれど天敵はなく。
まさに、調和のとれた惑星だったからだ。



それは、ライファーが造り出した理想郷であった。
ライファーは、生命を詐取するのではなく、
新しき世界を生み出すことを願っていた。

だが、皮肉なことに、
それはライファー自身の存在を
否定することでもある。

彼らは、
生命と意志を喰い、星を維持する。

このライファーは
ひとりで、本能に抗い続けたのだろう。

それは、人間性を犠牲にして民に尽くす、
王という存在に似ていると、ジャグは思う。



「食え、私を。
そうすれば、世界は維持されるのだろう?
ならば、それは私の、王たる願いでもある!」

ジャグは、その身を装置に沈めた。



旧き、ライファー。
オールドライファーが起動する。



だが、すべては、遅かった。



オールドライファーはすでに、
宇宙を駆ける舟として生きる機能を失っていた。
それほどまでに疲弊していたのだ。

オールドライファー内にとらわれた
ゴーレムたちが瓦解してゆく。

ぎりぎりのところで循環していた仕組みに
ほころびが生まれ、怒涛のように崩れ行く。

「馬鹿な…!?」



燃える身体のまま、ジャグはその光景を視た。

「話が違うではないかッ!!」

苦悶に身を捩じる、オールドライファーは、涙した。
こんな結末は予想していなかったのだ。



『彼らを救え、ということだな…』
「!? 何者だ!」
『同胞…とでも言っておこうか、岩の王よ』
『私たちが、あなた方の愛した世界を守ります』
「どういう意味だ、そなたらは…!?」
『あなたの決断は、決して間違ってはいません。
ただ役目を終え、
休息を与えられたに過ぎないんです』



その頃、冒険者たちのライファーの中でも、
異変が起きていた。

「え…?」
「だ、誰…?」

彼らのライファーの中に、
ゴーレムたちがひとり、またひとりと送り込まれる。
彼らに敵意がないことはすぐにわかった。

みんな、泣いていた。



「王の子らは、我々が預かる」
「そうか、もしやこれしか、方法はなかったのだな…」
「あなた方のライファーに蓄積されたあらゆる記憶が
我々に送り込まれてきています…
「記憶…?」
「ええ、素晴らしい世界だったのですね」
「だが、どんな素晴らしき世界も、こうして終わる。
ライファーが居る限り、終わりは訪れる…」
「…新しい世界が、必要なのかもしれないな」
「新しい、世界、か………————」

その言葉から先は、続かなかった。

オールドライファーは大粒の涙を流しきり、
鼓動は止まった。



オールドライファーは、宇宙空間に浮いていた。

もはや動くこともなく、
それは巨大な金属の棺桶そのものだ。

だが、涙を流しきった「目」に赤い光が、
ぼんやりと灯る。

「まさか、予備電源とは驚いた…」
「いったい、その力の源はどこに…?」
「まるで聖人のようだと思う。
だからといって、負の感情がないわけじゃない。
負の感情の支配の仕方をしっていただけさ」
「じゃあ、その支配が失われたから、
負の感情を力に…?」
「皮肉なものだな…」



オールドライファーに残された思念は、
これですべて取り払われた。

同時に、その背に乗せていた多くの生命も。

地中と地上。
まったく別の場所にいながら、
同じ未来を夢見たふたりの「」の墓標が、
静かに宇宙を漂っている。

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