「是啊,他們礙事。比起這個」
不知為何,語氣變得傲慢。
「平時你總是禁止掠奪,自己卻搶女人,而且還是兩個。雖然在意料之中,但親眼看到還是讓人火大啊。」
他像吐痰一樣說道。內容倒是沒錯。
但是,為何一向禮貌的宇文平會這樣?雷梧想不出原因。
宇文平露出毒蛇般的眼神笑了。
「要我告訴你嗎?我一直以為像你這樣的小鬼將軍很快就會死。我之所以自願做副將,是為了接你的位置。——可結果如何呢,你命大得很,就是不死。潼關進攻那天,我設法讓你孤立,你卻立下功勞回來了。」
這是怎麼回事。
宇文平一直在等著他死嗎。
比被安祿山欺騙時更為難受。他感到想把胃裡的東西全部吐出來。
宇文平指著王金鹿和方翔。
「這些傢伙看見了。他們看見你以前去過那家酒館。」
原來如此,這兩人是職業間諜。前些日子,安祿山表現出奇怪的體貼,一定是他們的操作。雷梧現在才意識到,咬著嘴唇。
「想知道原因嗎?因為那些胡女,我們也看上了。有宇文平在,襲擊店鋪也容易多了。」
左邊的矮個子方翔笑著說。那是極其下流的笑聲。
也就是說,利益一致的他們,聯合起來設下了陷阱。雷梧的怒火已經到了無法抑制的地步。
沙維羅緊緊抓住雷梧的手臂。
「這些人在說什麼?你不是唐朝將軍嗎?」
宇文平愉快地笑著。
「沒錯,這我們也看到了。真是幫了大忙,你自己變成敵人。殺上官這種事,要掩飾起來很麻煩啊。」
宇文平揮手示意,其他四人拔出刀,向兩側散開。
(日文原文)
「ああ、邪魔だったからな。それよりなあ」
なぜか、口調が横柄になっている。
「いつもは略奪を禁じておいて、自分では女を、しかも二人もか。予想通りだが、実際に見ると腹が立つぜ」
吐き捨てるように言われた。内容は正しい。
が、これまで礼儀正しかった宇文平が、なぜ。理由が思い当たらない。
宇文平が、毒蛇のような目で笑った。
「教えてやろうか。ガキの将軍なんか、すぐ死ぬと思っていたんだよ。副将に志願したのは、後釜を狙っての事さ。――ところがどうだ、悪運が強くてなかなか死にやしない。潼関攻めの日も、うまく孤立させたのに、手柄を立てて戻って来やがったし」
何と言うことだ。
宇文平はじっと、自分が死ぬのを待っていたのか。
安禄山に欺かれたときより、こたえる。胃の中を全て吐き出したい気分になった。
宇文平が、王金鹿と方翔を指さす。
「こいつらが見ていたんだよ。以前おまえが、あの酒場にいったのをな」
なるほど、この二人は本職の密偵だったようだ。先日、安禄山が妙な配慮をしたのも、彼らの工作に違いない。雷梧は今になって気付き、唇を噛んだ。
「理由を知りたいか? その胡姫は、俺たちも狙っていたからさ。宇文平がいれば、店を襲うのも楽だからな」
左端で、小柄の方翔が笑う。この上なく下卑た笑いだった。
つまり、利害の一致した彼らは、結託して罠を張っていたのだ。雷梧の怒りは、もう抑えきれないところまで来た。
沙維羅が、雷梧の腕にしがみつく。
「何を言ってるの、この人たち。あなたは唐の将軍でしょう?」
宇文平が、愉快そうに笑う。
「そう、それも見ていたぜ。お前が勝手に敵になってくれて助かるよ。上官殺しは、誤魔化すのが面倒なんでな」
宇文平が手を振り上げると、他の四人が刀を抜き、横に広がった。