前往
大廳
小說 達人專欄

《 看不見落陽 》36/43

城作也 | 2025-03-27 12:00:14 | 巴幣 400 | 人氣 148


 雷梧慌忙擠出一絲笑容。
「不,沒什麼。難得來到長安,我也想在城裡轉轉」
 宇文平等人高興地致謝。他們解散士兵,迫不及待地朝城裡走去。
 雷梧確認他們離開後,騎上闇鵬,向西方奔去。
 街道已經被破壞。因此,他迷路了好一陣子。到達長安時約是正午,現在已接近黃昏。
 終於抵達了西市。
 由於房屋倒塌嚴重,他下馬,將韁繩繫在燒焦的柱子上。然後徒步向深處前進。
 找到了酒館所在的巷子。
 然而,雖然店舖仍在,但建築的門被打破,入口處有無數腳印。這是被洗劫的痕跡。雷梧心中,不安之情無論如何都壓抑不住。
 從入口往裡面望去。一股腥臭撲鼻而來。那是在戰場上聞過多次的大量血腥味。
「糟了,來晚了嗎」
 但當雷梧進入店內,發現所有屍體都是男性。那個店主也倒在地上。
「有聲音。是從哪裡傳來的?」
 雷梧聽到店裡某處傳來人聲。
 往深處走去,只見那對沙姐妹正哭泣著站在那裡。
「啊……!」
 雷梧本能地躲了起來。
 明明一直很想見她們,真正面對時,卻充滿了困惑。
 首先,她們可能根本不記得自己。
 他深深地吸了一口氣。
 即便如此,心臟仍急速跳動。這種緊張感,是他在任何戰場上都未曾體驗過的。
 然而,想起戰場反而使他湧起了前進的勇氣。在生死交錯的場合,事情從來不會按計劃進行。
 接下來,他自然地邁步向前。
「發生什麼事了嗎?」
 被突然搭話嚇了一跳,姐妹倆顫抖著看向他這邊。











(日文原文)


 雷梧は慌てて愛想笑いを作る。
「いや、別に。せっかく長安に来たから、僕も街を見て回りたいし」
 宇文平たちは嬉しそうに礼を言った。兵を解散させ、いそいそと街へ向かっていく。
 雷梧はそれを確認すると闇鵬に跨り、西の方角へ走った。

 街は荒らされていた。おかげで、かなり道に迷う。長安に着いたときは正午頃だったのに、今は黄昏も近い。
 ようやく西の市場にたどり着いた。
 家屋の倒壊がひどいので馬を降り、焼け焦げた柱に手綱を結ぶ。そして徒歩で奥へと進んだ。
 酒場のあった路地を見つけた。
 しかし、店はあったものの、建物は戸を破られ、入り口付近には無数の足跡がある。略奪を受けた痕跡だ。雷梧の胸に、抑えても抑えても不安が溢れる。
 入り口から中を覗く。生臭さが鼻を突いた。戦場で何度も嗅いだ、夥しい血の匂い。
「くそ、遅かったか」
 しかし雷梧が中に入ってみると、死体は全て男だった。あの店主も転がっている。
「声がする。どこだろう」
 雷梧は、店のどこかから人の声がするのを聞いた。
 奥へ入ると、あの沙姉妹が、泣きながら立っている。
「あ……!」
 雷梧は、反射的に隠れた。
 ずっと逢いたかったのに、いざ現実になると、困惑でいっぱいになってくる。
 そもそも、彼女たちは自分の事など憶えていないかもしれない。
 大きく深呼吸をする。
 それでも、早鐘のような動悸。こんな緊張は、どんな戦場でも感じた事がない。
 しかし、戦場を思い出すと、かえって踏み出す勇気が湧いてきた。命のやりとりをする場では、考え通りに進む事など無い。
 後は、自然に動き出せた。
「何かあったのかい?」
 声をかけられて驚いたらしく、姉妹はびくりと痙攣してこちらを見た。

0則留言

更多創作