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第31位妃子*31

作者:SPT草包│2020-11-18 16:26:57│巴幣:6│人氣:771
31番目のお妃様
第31位王妃殿下
作者:桃巴
31番目の妃*31
第31位妃子*31
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漫畫生肉

 フェリアの笑みに、さすがのサブリナも感情をあらわにした。清楚で可憐な笑みが歪み、持っていた扇子がバキンと鳴った。つり上がった目が、フェリアをねめつける。怒気と笑みを混ぜた顔は、鬼のように恐ろしい。18と28番目の妃らは、生きた心地がしなかった。
 面對菲莉亞的笑容,就連薩布莉娜也表露了感情。清秀可憐的笑容扭曲,拿著的扇子啪嘰地鳴叫。橫眉豎目的眼神瞪視著菲莉亞。混雜怒氣與笑容的臉像鬼般可怕。第18與25位妃子們沒有活著的感覺。

「ありがとうございます。とっても素敵な贈り物ですわね。では、すぐに撒かなくては!」
「謝謝妳。是非常棒的贈禮。那麼就必須馬上撒下去!」

 サブリナはむんずと小箱を手に取ると、フェリアにニッコリ笑んでから、花壇に向けて思いっきり投げ捨てた。飛ぶ土、飛ぶ……ミミズ……。土は花壇に、ミミズはサブリナのドレスにポトンと落ちた。
 薩布莉娜猛力拿起小箱,朝菲莉亞嫣然一笑之後,盡情地朝花圃丟過去。飛翔的土,飛翔的……蚯蚓……。土噗通地掉到花圃裡,蚯蚓噗通地掉到薩布莉娜的禮服上。

「ギャアァァーー」
「呀啊啊啊——」

 サブリナの悲鳴がこだまする。キューパタンとの表現があっているだろう。サブリナが倒れる。18番目の妃の方へ。しかし、妃はミミズを避けるがごとくサブリナの体をかわした。それをスッとフェリアが受け止めた。
 薩布莉娜的慘叫迴盪著。是所謂驚嚇倒地的表現吧。薩布莉娜倒下了。朝第18位妃子的方向。可是,妃子如同避開蚯蚓般閃過薩布莉娜的身體。菲莉亞順利地接下那個。

「あら、おかしいわね。ミミズ入っていないはずなのだけど。サブリナ様、ごめんなさいね」
「哎呀,好奇怪呢。應該沒有放入蚯蚓才對。薩布莉娜大人,很抱歉呢」

 フェリアはサブリナのドレスについたミミズを摘まむと、ぽいっと投げる。それが飛んだ先には、18番目の妃がいた。濁点が最大級についた悲鳴が空気を震わせた。
 菲莉亞捏起黏在薩布莉娜禮服上的蚯蚓後,用力一丟。第18位妃子在那個飛去的前方。濁點(音量)開到最大級的慘叫震撼空氣。

「サブリナ様の大事なお体を、受け止めもしない妃に投げて差し上げましたわ。大事なミミズですから、後で回収しますけど」
「我丟給了無法接下薩布莉娜大人貴重御體的妃子了喔。因為是重要的蚯蚓,之後會回收就是了」

 サブリナの口がパクパクと動いている。気は失っていないものの、声は出ないようだ。
 薩布莉娜的嘴巴開開闔闔地動著。儘管沒有昏倒卻似乎發不出聲音。

「あら? まあ、大変! お気を、お気を確かにサブリナ様! はよお、はよお、気つけ薬を出しなさい!」
「哎呀? 不好,糟了! 氣息、確實還有氣息薩布莉娜大人! 快點、快點,快把甦醒藥拿出來!」

 フェリアは自身の侍女に命じる。侍女は何のことかわからず、あたふたとしている。
 菲莉亞命令自己的侍女。侍女不知道是指什麼,驚慌失措著。

「何をしているのです?! お前が持っている、『紫色の小瓶』の気つけ薬を出すのです!!」
「妳在做什麼?! 把妳帶著、『紫色小瓶』的甦醒藥拿出來!!」

 侍女はびっくんと体が跳ねた。目を泳がせ、口をモゴモゴと動かしている。
 侍女嚇得身體跳起。目光游移,嘴巴閉著有苦說不出。

「早く『紫色の小瓶』を出しなさい! サブリナ様が気を失いかけているわ。はよお、はよお!」
「快點把『紫色小瓶』拿出來! 薩布莉娜大人就快昏倒了啦。快點、快點!」

 蒼白の侍女と、膝を崩し踞る18番目の妃、25番目の妃は戦意喪失しているのか、自身の侍女に身を寄せている。当のサブリナは、大きく目を見開き声を出そうとパクパクと口を動かすが、なかなか出てこない。体が、小さく震えだす。フェリアが何度も『紫色の小瓶』と叫ぶからだ。
 蒼白的侍女與腿軟蹲下的第18位妃子、第25位妃子是喪失戰意了嗎,依靠著自己的侍女。當事人薩布莉娜睜大了眼睛嘴巴開開闔闔地動著要發出聲音,但無法好好發出來。身體微微顫抖起來。因為菲莉亞好幾次叫著『紫色小瓶』。

『嫌よ、やめて!』声は出ない。
『不要,住手!』的聲音出不來。
「ええ、サブリナ様、私が助けて差し上げますわ!」
「好的,薩布莉娜大人,我會幫助妳的喔!」
『結構よ!』声は出ない。
『不用了!』的聲音出不來。

「これ、早く『紫色の小瓶』とやらを出さぬか」
「這樣還不快點把什麼『紫色小瓶』拿出來嗎」

 キュリーのひと言が舞い降りて、侍女はおずおずと『紫色の小瓶』を出した。サブリナの目がぎょっとする。
 居禮的一句話從天而降,侍女膽怯地拿出『紫色小瓶』。薩布莉娜的眼睛瞪得老大。

「それが気つけですの? ずいぶん毒々しいですね」
「那就是甦醒的? 看來相當毒呢」

 7番目の妃がポロリと呟いて、サブリナはいっそう震え上がった。早く声を出さなければと、腹に力を込めた。
 第7位妃子嘀咕了一句,薩布莉娜更加顫抖起來。必須要快點發出聲音,對腹部用力。

 フェリアは『紫色の小瓶』を侍女から奪うように取る。
 菲莉亞像是把『紫色小瓶』從侍女那奪走般的拿來。

「さあ、サブリナ様、どうぞ」
「好了,薩布莉娜大人,喝吧」

 フェリアの笑みがサブリナを見つめる。目が笑っているフェリアが。サブリナは一気に腹の底から声を吐き出した。
 菲莉亞的笑容注視著薩布莉娜。眼睛在笑著的菲莉亞。薩布莉娜一口氣從腹部深處吐出了聲音。

「いらないわ!!」
「我不需要啦!!」

 サブリナはガバリと起き上がった。それに、小さな悲鳴を上げて反応したのは18と25番目の妃らである。サブリナの鋭い眼光が刺さり、二人は手を取り合った。サブリナが『紫色の小瓶』を飲まされそうになっているにも関わらず、二人は何も手を打てなかったのだ。サブリナは射殺さんばかりの眼光である。
 薩布莉娜反彈地爬了起來。而且,發出小小慘叫做出反應的是第18與25位的妃子們。薩布莉娜的銳利目光刺來,兩人互相牽起了手。無關於薩布莉娜落得幾乎要喝掉『紫色小瓶』,是兩人什麼對策都沒有。是薩布莉娜幾乎要射殺人的目光。

「まあ、サブリナ様ったら、よおございましたわ」
「哎呀,薩布莉娜大人真是的,太好了呢」

 フェリアが声をかける。『紫色の小瓶』を手に持っている。
 菲莉亞搭了話。把『紫色小瓶』拿在手上。

「お茶会、はじめませんこと?」
「茶會沒開始嗎?」

 フェリアは『紫色の小瓶』をテーブルの中央に置いた。
 菲莉亞把『紫色小瓶』擱在桌子中央。

「皆さん、顔色が悪いようですし、気つけ薬をすぐ取れるように、真ん中に置きましたわ。美味しいお茶で喉を潤して、ゆったりとした気持ちになりませんこと?」
「大家臉色都很不好,為了能馬上拿到甦醒藥,就擱在正中央了喔。用好喝的茶潤潤喉,會不會就有了舒暢的心情?」

 見事、フェリアは毒のお茶会を覆した。
 菲莉亞漂亮的顛覆了毒之茶會。

 サブリナは清楚で可憐な顔を鬼のように変貌させ、鼻息も荒く肩を怒らせている。二人の妃らは顔色を無くし、サブリナの方を見れない。心情は退散したいだろう。いや、退城したいに違いない。
 薩布莉娜清秀且可憐的臉變貌得像鬼一樣,呼吸急促聳著肩膀。兩位妃子們毫無血色,不敢看薩布莉娜那邊。心情是想要逃離吧。不對,肯定是想退城。

 7番目の妃は、『紫色の小瓶』を興味津々に見つめている。気つけ薬ではないことは、察しているに違いない。
 第7位妃子興致盎然地注視著『紫色小瓶』。肯定是察覺了這並不是甦醒藥。

 キュリーは……
 居禮則……

「私、王様と騎士の皆さんが飲んだお茶をいただきたいわ」
「我想喝國王陛下與各位騎士所喝的茶喔」

 フェリアにそう向かって発した。それに、7番目の妃も追随する。
 如此向菲莉亞發言。而且,第7位妃子也效仿。

「まあ、私もですの」
「哎呀,我也是」

 フェリアはニッコリと笑んだ。
 菲莉亞嫣然一笑。

「まあ、嬉しいですわ。ちょうど茶葉を持参しましたの。サブリナ様、私のお茶を淹れて良いかしら?」
「哎呀,我很高興喔。我正好帶茶葉來了。薩布莉娜大人,可以泡我的茶嗎?」

 サブリナは不気味な口角をさらけ出し、フェリアを見つめた。不気味な笑顔で頷いた。
 薩布莉娜暴露出毛骨悚然的嘴角,看著菲莉亞。用毛骨悚然的笑容點頭。

「ええ、お茶会ですもの。お茶を楽しみませんとね。私も飲んでみたいですわ。……あなた方もそうでしょお?」
「好的,是茶會嘛。就是要好好享受茶呢。我也想喝看看呀。……妳們也是如此吧?」

 身を寄せあう二人の妃らに、サブリナの言葉は突き刺さる。蛇に睨まれたカエルのようだ。サブリナは一旦、標的を二人の妃にしたのだ。二人の妃らは、色を無くした顔で目をさ迷わせている。
 薩布莉娜的話語刺進了互相倚靠的兩位妃子們。就像被蛇瞪著的青蛙一樣。薩布莉娜暫且將兩位妃子當成目標。兩位妃子們臉上毫無血色且眼神徬徨著。

「あら、顔色お悪いわね。気つけ薬、お飲みになったらどうかしら?」
「哎呀,臉色不好呢。喝一下甦醒藥怎麽樣呢?」

 サブリナのその言葉に、妃らは『ヒィッ』と悲鳴を上げ、『平気です、大丈夫です』と取り繕っていた。
 妃子們對薩布莉娜的那句話語發出『唏』的慘叫,掩飾著說『沒事,不要緊』。



 テーブルの中央には『紫色の小瓶』
 『紫色小瓶』在桌子中央

 扇子の内側で、『フェリア様、天晴れよ』と口角を上げるキュリー。稀少な緑茶に目を輝かせる7番目の妃。不気味な笑顔のサブリナ。その不気味な笑顔を延々と向けられている妃ら。
 居禮在扇子內側揚起嘴角稱『菲莉亞大人,令人佩服呀』。對稀有的綠茶目光閃耀的第7位妃子。笑容毛骨悚然的薩布莉娜。一直面對那毛骨悚然笑容的妃子們。

 そして、フェリアはニコニコしながら、緑茶を淹れていた。
 然後,菲莉亞一邊嘻嘻笑一邊泡著綠茶。

 誰がこのようなお茶会になろうと、想像できたであろうか。妃らの背後に立つ各侍女らは、これぞ、女の戦場だと身を震わせた。一方は高らかに笑いたいのを我慢したものであり、もう一方は怖さからくる震えであるが。
 誰能想像得到會變成這樣的茶會呢。站在妃子們背後的各個侍女,為這就是女人的戰場顫抖著身軀。一邊是忍耐著想要大聲笑,另一邊是從恐怖產生的顫抖。

 明暗がくっきりしたお茶会は、そう長い時間をかけず解散となった。妃ら二人が、妃辞退と退城を告げたことで、『まあ、残念』などの思ってもいない言葉の羅列を、儀礼的に皆が発しお開きになったのだ。
 反差鮮明的茶會沒花多久的時間就解散了。因兩位妃子們告知辭退妃子與退城一事,大家禮貌上發出一連串沒有『哎呀,真遺憾』意思的話語散會了。



***

 帰り際
 回去之際

「あっ、これ。どうぞ、サブリナ様」
「啊,這個。請拿,薩布莉娜大人」

 フェリアはテーブルの上の『紫色の小瓶』をサブリナに差し出す。サブリナは眉を寄せた。その小瓶をなぜ私に渡すのかと、顔が言っている。フェリアはあれっ、おかしいわねとの顔で、こう言った。
 菲莉亞把桌上的『紫色小瓶』遞出給薩布莉娜。薩布莉娜皺起眉頭。臉上說著為何要把那小瓶交給我呢。菲莉亞以哎呀、奇怪了呢的臉如此說了。

「これ、元はサブリナ様のものでございましょ?」
「這個,原本就是薩布莉娜大人的東西吧?」

 サブリナは顔を紅潮させる。
 薩布莉娜漲紅著臉。

「違いますわ! そちらの侍女の物でしょ!」
「才不是啦! 是那邊的侍女的東西吧!」

 サブリナはフェリアの例の侍女を指差していた。
 薩布莉娜手指著菲莉亞先前的侍女。

「あら、あなたの物なの?」
「哎呀,是妳的東西嗎?」

 侍女はサブリナとフェリアの顔を交互に見て、目を潤ませる。どう答えればいいか、わからないのだろう。『あっ、あっ』とただ吐き出す息のような声を出しただけだ。
 侍女交互看著薩布莉娜與菲莉亞的臉,眼眶濕潤。是不知道該怎麼回答才好吧。僅僅只是『啊、啊』的發出吐出氣息般的聲音。

「まあ、出所のわからぬ……あやしい気つけ薬でしたのね。では、私がもらい受けますわ。ええ、私が、このあやしい『紫色の小瓶』の所持者になりましょう」
「哎呀,不知道出處……是可疑的甦醒藥呢。那麼,我就收下了喔。對,我來成為這個可疑『紫色小瓶』的所有者吧」

 フェリアは小瓶を持つと、サブリナに向けて口角を弓なりに上げた。
 菲莉亞拿起小瓶後,將嘴角朝薩布莉娜揚起成弓形。

「これで、私が使用できますわね」
「這樣我就能使用了呢」

 サブリナは目を見開く。そうである、気づいたのだ。毒をみすみすフェリアに渡したのだと。首根っこをフェリアに掴まれたのだと。なぜなら、『紫色の小瓶』をフェリアがどう使おうが、気つけのはずだと言えるのだ。侍女から譲り受けたと言えるのだ。それが毒であると知らないはずのフェリアが、どのようにでも使用できるということ。
 薩布莉娜睜大眼睛。沒有錯,她注意到了。眼睜睜的將毒交給了菲莉亞。被菲莉亞抓住了脖子。要說為何,說的就是應該注意到了菲莉亞會如何使用『紫色小瓶』呢。說的就是從侍女那承接下了。所謂應該不知道那個有毒的菲莉亞無論要怎麼用都行一事。

 もし、使用され犠牲が出たとて、元はフェリアを狙ったのだと証明される。その出所を探られるだろう。サブリナから女官長へ、女官長から侍女へと渡った『紫色の小瓶』は、どういう意味に捉えられるか。フェリアの采配で『紫色の小瓶』はどうとでもなる。
 如果被使用而出現犧牲,就證明了原本狙擊的是菲莉亞。會被尋找那個出處吧。從薩布莉娜交給女官長,從女官長交給侍女的『紫色小瓶』會被以怎樣的動機捉到呢。因菲莉亞的指示『紫色小瓶』怎麼用都行。

 よって、サブリナは詰んだ。
 因此,薩布莉娜無望了。

 フェリアが『紫色の小瓶』が毒であると知らないはずはない。お茶会での言動をみればわかることだ。知っていて、サブリナに気つけだからと飲ませようとしたのだから。だが、そのことを証明することはできない。サブリナが、声高に毒だと宣言することは、サブリナ自身になぜ毒だとわかるのだと問うことになる。だからこそ、お茶会では『紫色の小瓶』は気つけで通っていた。今更、毒である、自分の物だから返せとも言えない。それこそ、フェリアの侍女に毒を渡し何を狙ったのかと問われよう。
 菲莉亞應該不會不知道『紫色小瓶』有毒。從茶會上的言行來看就能明白。會知道是因為打算讓薩布莉娜喝下好甦醒。但是,無法證明那件事。薩布莉娜高聲宣言有毒,薩布莉娜自己就會被問及為何會知道有毒。因此,在茶會上『紫色小瓶』以甦醒貫徹到底。事到如今說不出因為是毒、是自己的東西還給我。那才是會被問及把毒交給菲莉亞的侍女是要瞄準誰吧。

 サブリナは、綺麗な口角のフェリアに、その顔の意味に、『ヒュッ』と息を吸い込んだ。フェリアの顔は、『全てわかっておりますのよ』そう言っているように見える。
 薩布莉娜對揚起美麗嘴角的菲莉亞、對那臉上的意義『咻』地吸進一口氣。菲莉亞的臉看起來就像『我全部都知道喔』如此說著一樣。

「……」

 サブリナは無言で、ゆっくりとフェリアに膝を折った。頭を下げたのだ。
 薩布莉娜無言的對菲莉亞緩緩屈膝。低下了頭。

「楽しいお茶会でしたわ、フェリア"様"」
「很愉快的茶會喔,菲莉亞"大人"」

 全く楽しくない顔で、サブリナは言ったのだった。
 薩布莉娜以完全不愉快的表情說了。
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冬境雪人
挖 完美的扳倒一城了

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