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4 GP

第31位妃子⑮

作者:SPT草包│2019-05-17 21:46:18│巴幣:11│人氣:1730
31番目のお妃様
第31位王妃殿下
作者:桃巴
31番目の妃⑮
第31位妃子⑮
原文連結
漫畫生肉

 騎士らとケイトは、ビンズからあの木箱の送り主が王だと聞いてびっくりしたが、次第に嬉しそうに顔をゆるませた。
 騎士們和凱特從賓茲那聽到那個木箱的寄件者是國王雖然嚇了一跳,但臉慢慢地高興似地鬆緩下來。

「まあ、ですからあのように大事に邸にお持ちして、きっと丁寧に一針一針するのでしょうね」
「不過,因此像那樣慎重地拿進宅院裡,一定會細心地一針一線縫著的吧」

 ケイトが邸を見つめて言った。
 凱特凝視著宅院說了。

「フェリア様の腕前なら数日でできてしまうでしょうね」
「若是菲莉亞大人的本領花幾天就能做好了吧」

 ゾッドも続いてそう言った。
 佐多也接著如此說了。



***

 フェリアは邸宅の中で再度手紙を開いた。邸の入り口でビンズがフェリアの返事を待っている。なぜかそわそわしてしまうと、フェリアは落ち着かずうろうろとする。開いた手紙を見ながら、うろうろうろうろ。
 菲莉亞在宅邸裡面再度打開信件。賓茲在宅院的入口等待著菲莉亞的回信。為何會心神不定,菲莉亞冷靜不下來轉來轉去的。一邊看著打開的信件,一邊轉來轉去。

『フェリア様、お返事の紙はありますでしょうか?』
『菲莉亞大人,有回信的紙嗎?』

 外から声がかけられ、ハッとしたフェリアは荷物を中を探して紙をとる。
 從外面被搭話,突然回神的菲莉亞尋找行李裡面拿出紙張。

「あ、ありがとう。紙、ありますので、ちょっと待ってください!」
「謝、謝謝。有、有紙,請稍等一下!」

 テーブルに紙を置く。そして、ペンを取った。しかし、フェリアのペンは動かない。フェリアは焦った。焦るあまり一筆、本当に一筆だけを書いた。
 把紙放在桌子上。然後,拿起了筆。可是,菲莉亞的筆沒有動。非力亞很著急。過於著急而寫了一句,真的只寫了一句。

『頑張ります』
『我會努力』

 もう、何がなんだかわからないが、一生懸命服を作るように頑張る……その気持ちだけの一筆である。それから、再度フェリアは荷物箱に向かう。中から、リボンを選ぶ。宝飾品はないが、髪を飾るリボンはたくさん持ってきた。それだけがフェリアを飾る物なのだ。服作りで余った布にレースをつけたりした凝ったリボンらである。そのうちの一本を手にした。緑のそれを文に巻く。封蝋と印章のないフェリアにとっての、唯一フェリア自身からだとわかるものだ。あの朝、髪を飾っていたリボンであるから。
 雖然已經不知道什麼是什麼了,但會拚命為了製做衣服而努力……是只有那個心情的一句。然後,菲莉亞再度朝向行李箱。從裡面選擇緞帶。雖不是珠寶首飾,但裝點頭髮的緞帶帶了很多過來。只有那個裝點菲莉亞的東西。是用作衣服多餘的布加上蕾絲的講究緞帶。將那裡面的一條拿在手上。把綠色的那個捲在書信上。對於沒有封蠟和印章的菲莉亞來說,是唯一能明白來自菲莉亞本身的東西。因為是那個早上,裝點著頭髮的緞帶。

 マクロンの手紙に差出人の明記がなかった。しかし、それがマクロンだとわかるのは、ビンズが持ってきたこととクルクルスティックパンの記述である。あの朝、出したパンだからだ。
 馬庫隆的信件上沒有寫明寄件者。可是,明白那是馬庫隆的,是賓茲帶過來一事與捲捲麵包棒的描述。因為是那天早上拿出來的麵包。

 フェリアは扉の前で一呼吸して開けた。
 菲莉亞在門前做個呼吸一下後打開。

「これを……マ、クロン様にお願いします。それと、マクロン様専任の針子さんから採寸表をもらってきてくれませんか」
「拜託把這個……交給馬、馬庫隆大人。還有,能從馬庫隆大人的專任女裁縫那拿到尺寸表嗎」

 フェリアの口調はいく分早口で、いっぱいいっぱいになっているのがうかがえる。ビンズはクスリと笑い、了承する。フェリアがそのビンズの笑みに反応して、何か言いたげに小さく口を開けたが、出てくる言葉はなかったようで『もうっ』と言っただけであった。
 菲莉亞的語調說得有點快,可以看出已竭盡全力。賓茲偷笑、應承了。菲莉亞對那個賓茲的笑容做出反應,雖然只是在說什麼地小小張開了口,但就像沒有說出口般只是說了『真是的』。

「すぐに手配します。……後、一週間でお妃様の意向をうかがうことになります。よろしくお願いいたします」
「馬上準備。……還有,會用一個禮拜觀察王妃殿下的意向。請多關照」

 フェリアは、ビンズのその発言にぴくんと体が揺れた。浮き足だった心がスーッと引いていく。
 菲莉亞被賓茲的那句發言嚇到晃了一下身體。想要逃跑的內心一下子就吸引了。

「王様のお気持ちは、木箱につまっております。どちらにせよ、真心のお返事をお願いいたします」
「國王陛下的心情,都裝進了木箱裡。無論如何,都請真心的回答」

 コクンと頷いたフェリアの顔は凛としていた。
 點了一個頭的菲莉亞的臉很嚴肅。



***

 フェリアは、稀少な薬草の種を蒔いた畑をしゃがんで眺めている。蒔いてまだ一週間しか経っていない種が発芽することはない。しかし、フェリアは眺めている。そこにある薬草への希望と……これがこの王城に留まる理由になることを、フェリアは喉がつまったかのように感じていた。
 菲莉亞蹲下眺望著種了稀少藥草種子的農田。播種還只經過一個禮拜的種子沒有發芽。可是,菲莉亞眺望著。對在那裡的藥草的希望和……那會成為留在這座王城裡的理由,讓菲莉亞感覺喉嚨像是堵住了一樣。

『違う……それを理由にしてはいけないわ。会いたい……また、会いたいのだもの』
『不對……不能把那個當作理由。想見你……想再次、見到你』

 思い出すのはマクロンからの手紙である。ビンズの言葉である。真心の返事をどう返していいのかと、フェリアはほんのり頬を色づかせ、芽吹いていない薬草畑を眺めながら思うのであった。
 回想起的是來自馬庫隆的信件。是賓茲的話語。要如何回覆真心的回答才好,菲莉亞微微臉頰泛紅,一邊眺望還沒發芽的藥草田一邊想著。



***

 マクロンはリボンを手に遊ぶ。思い浮かぶのは、それが飾られた髪。まだ触れたことのないそれが、どんな手触りなのだろうかと思う。その思いは、触れたいという欲求だということに、マクロンは気づき『まいったな』と小さく呟いた。
 馬庫隆在手上把玩著緞帶。想到的是,裝點了那個的頭髮。想還沒有碰過的那個是怎樣的手感呢。那份思緒,是所謂名為想觸碰的欲望,馬庫隆注意到小聲嘟噥著『傷腦筋呢』。

「え? 何かお困りですか」
「咦? 有什麼困擾嗎」

 その呟きをビンズに拾われたマクロンは、何でもないと切り返そうとしたが、ふと思い至った事をビンズに問うた。
 被賓茲撿到那聲嘟噥的馬庫隆,雖然打算回嘴什麼都沒有,但問了賓茲忽然想到的事情。

「次の31日は三ヶ月後になるのだな?」
「下個31號是三個月後嗎?」

「そう……なりますね。31番目のお妃様がお残りになる意向であるならば」
「是……那樣沒錯呢。如果第31位王妃殿下有要留下的意向的話」

 マクロンはドクンと衝撃を受けた。常に感情を面に出さないマクロンが、眉間にシワを寄せている。感情をあえて出し、周りを威圧することはあるが、心の機微を出すことはそうそうないマクロンがである。
 馬庫隆咚的受到衝擊。經常不表露感情的馬庫隆,在眉間起了皺紋。雖有硬是表達感情、威壓著周圍之事,但卻是不怎麼表露內心微妙的馬庫隆。

 ビンズの言葉の衝撃がマクロンを動揺させた。マクロンの権力を持ってして、留まらせることはできるだろうが、それでは駄目であるのだ。心がそれを望んでいないのだから。マクロンはリボンを見つめる。
 賓茲話語的衝擊讓馬庫隆動搖了。馬庫隆雖擁有權力、能讓其留下,但那是不行的。因為內心不期望那個。馬庫隆凝視著緞帶。

『会いたいものだ』
『好想見妳』

 ぽろんとマクロンの心がその声を落とした。
 馬庫隆的內心滴落下了那個聲音。



 フェリアとマクロン、あまりに短い交流が互いの心を惹き付けたのだった。
 菲莉亞與馬庫隆,太過短暫的交流吸引了彼此的心。



***

 チクチク、チクチク……
 縫縫補補、縫縫補補……

 フェリアは丁寧に服を縫っている。カロディア領で、リカッロやガロンの服を作っていたフェリアにとって、一着服を作ることはそう難しいことではない。採寸表が届いて一日も経つとすでに服の様相になっていた。
 菲莉亞仔細地縫製著衣服。對在卡羅迪亞領製做過里卡羅及加隆的衣服的菲莉亞來說,製做一套衣服並沒有那麼難。尺寸表送達過了一天後已經變成了衣服的模樣。

 フェリアは時おり広げてみては、それを身につけたマクロンを想像し、嬉しそうに微笑むのだ。本人はそれを自覚していない。出来ばえバッチリだと広げて見る行為は、いつものことである。しかし、騎士らの服を縫って確認するそれとは、明らかに表情が違っていた。
 菲莉亞偶爾攤開看看,想像把那個穿上身的馬庫隆,高興似地微笑著。本人沒有自覺到那個。攤開看看做出的成果很漂亮的行為,是很平常的事。可是,與縫製騎士們的衣服確認的那個,很明顯地表情不同。

 そのフェリアに、ビンズが声をかける。
 賓茲對那位菲莉亞搭話。

「フェリア様」
「菲莉亞大人」

 フェリアはティーテーブルの上で丁寧に服を畳むと、ビンズに向き合った。
 菲莉亞在茶几上仔細地折好衣服後,面對賓茲。

「珍しいですね。こんな昼間に来るなんて」
「真少見呢。在這樣的白天過來什麼的」

 ビンズはかしこまって頭を下げた。フェリアは、いつもと感じの違うビンズに、後退りしそうになるも何とか踏みとどまった。ケイトがギロリとフェリアを見つめているからだ。ケイトの令嬢教育によって、立ち居振る舞いが叩き込まれている。
 賓茲恭敬低下頭,菲莉亞對和平時感覺不同的賓茲,變得似乎要後退也想辦法站穩了。因為凱特正緊盯著菲莉亞。經由凱特的千金教育,被灌輸了日常生活的行為舉止。

「何用です、ビンズ?」
「什麼事,賓茲?」

 フェリアは、姿勢正しくビンズに問う。
 菲莉亞問著姿勢端正的賓茲。

「三日後、王様主催のお茶会が開催されます。お妃様全員がお揃いになるお茶会になります。不参加はできません。ご準備をお願いいたします」
「三天後會舉辦國王陛下主辦的茶會。會成為王妃殿下全員齊聚一堂的茶會。無法不參加。請做好準備」

 ビンズは招待状を差し出した。フェリアは、ケイトに視線を送る。ケイトが、招待状を受け取るとフェリアに渡した。三ヶ月前のフェリアなら、自ら招待状に手を出したであろう。ビンズは穏やかに笑む。合格だと言わんばかりのその笑みに、フェリアは少しだけ嬉しくなった。もちろん、ケイトや騎士らもである。
 賓茲遞出邀請函。菲莉亞對凱特送上視線。凱特收下邀請函後交給菲莉亞。若是三個月前的菲莉亞,會親自對邀請函伸出手吧。賓茲平靜地笑著。對那幾乎要說出合格的笑容,菲莉亞變得有點高興。當然,凱特及騎士們也是。

「ビンズ、ご依頼の状況をお伝えしたいのですが、また文を頼んでもよろしいかしら?」
「賓茲,雖然想傳達委託的狀況,但可以再次拜託書信嗎?」

 フェリアはティーテーブルの上の服をチラリと見て、ビンズに意を汲むよう促した。
 菲莉亞瞄了一眼茶几上的衣服,敦促賓茲讀取其意。

「はい、ご依頼主さまもお喜びになりますでしょう。『頑張り』状況を是非ともお伝えください」
「是的。委託人也會很高興吧。請務必傳達『努力』的狀況」

 ビンズはニヤリと笑う。さっきと違うのは、王命を扱う際との差というものだ。マクロンの友として、フェリアのご用聞きとして、ビンズは笑っている。
 賓茲微微一笑。與剛才不同。是所謂與處理王命之際的差別。作為馬庫隆的朋友,作為菲莉亞的差遣,賓茲笑了。

 フェリアはマクロンがビンズに文の内容を教えたのだと知り、とても羞恥した。今回の文は三行になる。
 菲莉亞知道馬庫隆告知賓茲書信的內容,非常羞恥。這次的書信有三行。

『私は誰にも文を見せません。
『我沒讓書信給任何人看。

 大切な私だけの言葉にしたいから。
 因為想說重要的只屬於我的話語。

 二人だけが知る言葉にしたいから』
 因為想說只有兩個人知道的話語』

 ……ビンズに託してから、フェリアは気づく。その文には服の依頼の状況がいっさい書かれていないことと、赤面ものの言葉を羅列したということに……
 ……托付給賓茲之後,菲莉亞注意到。在那書信裡衣服的委託狀況一切都沒被寫上一事和,所謂羅列了令人臉紅的話語一事……
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留言共 1 篇留言

BOBO
看找碴的人吃鱉就是各種蘇爽

02-23 00:22

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