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第31位妃子*30

作者:SPT草包│2020-11-09 20:44:22│巴幣:8│人氣:692
31番目のお妃様
第31位王妃殿下
作者:桃巴
31番目の妃*30
第31位妃子*30
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漫畫生肉

「誰が誰に盛るかよね」
「誰要對誰下藥呢」

 紫色の小瓶を手に、サブリナは発した。集まったサブリナの取り巻きの妃らは、その小瓶をビクビクしながら見ている。喉が渇くのか、しきりに紅茶を口に含んでいた。
 薩布莉娜把紫色的小瓶拿在手上發言。聚集起來的追捧薩布莉娜的妃子們一邊提心吊膽一邊看著那個小瓶。是喉嚨很渴嗎,頻繁地把紅茶含在口中。

「田舎者が王妃の席欲しさに、キュリー姫に毒を盛った。では駄目なのですか?」
「鄉下人想要皇后之位而對佳麗居禮下毒。那樣不行嗎?」

 妃のひとりの発言である。サブリナはその妃を一瞥し、おもむろに小瓶を開けた。そして、その妃のカップに一滴を落とす。妃の顔は真っ青だ。
 是妃子之一的發言。薩布莉娜瞥了那位妃子一眼,徐徐地打開小瓶。然後滴了一滴進那位妃子的杯子裡。妃子一臉鐵青。

「上位の者が下位の者に一滴を盛った方が効果的かも知れなくってよ。田舎者は死に、キュリー姫は責を問われ妃を辞退する。自国に強制送還ね。その反対なら、キュリー姫は死に田舎者も処罰される。けれど、ダナン国はキュリー姫の死の責を問われてしまうでしょ?」
「上位者對下位者下了一滴或許會更有效果唷。鄉下人死了,佳麗居禮會被究責辭退妃子。強制送回本國。若是那相反,佳麗居禮死了鄉下人也會被處罰。但是,達南國也會被追究佳麗居禮之死的責任對吧?」

 サブリナは、毒を盛ったカップをテーブルの中央に移動した。妃はホッと息を吐き出した。
 薩布莉娜把下了毒的杯子移動到桌子中央。妃子鬆了一口氣。

「でもね、誰が実際に盛るかは決まっていないわね」
「但是呢,還沒決定誰來實際下手呢」

 サブリナは集まった妃らを見渡す。どの妃も視線を反らしていく。手を汚したくはないのだ。自分の手を汚したくないのは、サブリナとて同じである。さて、誰に命じようかとサブリナは思案していると、そこに声がかかった。
 薩布莉娜環視聚集的妃子們。哪位妃子都把視線別了過去。是不想弄髒自己的手。薩布莉娜也一樣不想弄髒自己的手。好了,薩布莉娜思索著要命令誰時,在那時被搭話了。

「サブリナ様、失礼いたします。侍女の手配ができました」
「薩布莉娜大人,失禮了。侍女的安排完成了」

 女官長である。キュリー邸での実技を終え、今からフェリア邸に連れていく侍女を伴っている。
 是女官長。伴隨著結束在居禮宅的實技、現在開始要被帶去菲莉亞宅的侍女。

 サブリナは満面の笑みで女官長を迎えた。なぜなら……
 薩布莉娜以滿臉的笑容迎接女官長。要說為何……

「ちょうど良いタイミングでしたね」
「時機正好呢」

 サブリナは妃らを再度見渡した。妃らの顔が色づく。フェリア邸に行く侍女に実行させればいいのだ。その意図を汲み取って、妃らの顔に血の気が戻った。
 薩布莉娜再次環視妃子們。妃子們的臉上增色。讓去菲莉亞宅的侍女實行就好。讀取到那個意圖的妃子們臉上恢復了血色。

 毒のお茶会は開かれる。キュリーのお茶会から三週間が経っている。妃意向面談から一ヶ月が経つその日、お茶会が開かれた。毒のお茶会が。
 毒茶會被召開了。自居禮的茶會之後經過了三個禮拜。自妃子意向面談之後經過一個月的那一天,茶會被召開了。是毒茶會。

 その間、王マクロンはどの妃邸にも赴いてはいない。
 那期間,國王馬庫隆哪個妃子宅都沒前往。



***

「キュリー様、こちらでございますわ」
「居禮大人,請到這邊來喔」

 サブリナ邸で開かれたお茶会に、キュリーが現れた。前回と違うのは、妃の人数である。サブリナが招待したのは、2番目の妃キュリー、7番目の遠方の国の妃、18番目の妃と28番目の妃、そして31番目の妃フェリアである。サブリナの取り巻きは、もちろん18と25番目の妃である。7番目の妃は妃辞退はしているが、悪路により城に滞在している妃だ。サブリナは、公の目として……つまり公平な証言人としてこの妃を招待していた。裏の悪巧みを知らずに参加している妃である。
 居禮出現在薩布莉娜宅裡被召開的茶會上。與上一次不同的是妃子的人數。薩布莉娜招待的是第2位的妃子居禮、第7位遠方之國的妃子、第18位的妃子與第25位的妃子,然後是第31位的妃子菲莉亞。薩布莉娜的諂媚者當然是第18與第25位妃子。第7位妃子是辭退妃子了,但由於路途險惡而滯留在城裡的妃子。薩布莉娜招待了這位妃子作為公眾眼目……也就是作為公平的證言人。是不知道背後奸計來參加的妃子。

「キュリー様、申し訳ありません。もう一人お呼びしているのですが、まだ来られておりませんの」
「居禮大人,非常抱歉。雖然叫來了另一個人,但是還沒有來」

 サブリナは眉を下げ、申し訳なさそうにキュリーに微笑んだ。裏の顔を知らねば、すっかり騙されそうな、そんな表情だ。サブリナとて、自身の顔がどんなものかわかっている。大概この顔をすると『お気になさらないで』との優しい言葉をかけられるのだ。サブリナは、キュリーの言葉を待った。しかし、無言のまま時が過ぎる。
 薩布莉娜垂下眉毛,抱歉似地對居禮微笑。不知道背後表情的話,是完全會被騙的那種表情。薩布莉娜明白自己的表情是哪種東西。做出這種表情後大概會被訴以『請別在意』的溫柔話語。薩布莉娜等著居禮的話語。可是,時間依然無言的過去。

「高位の方々を待たせるなんて、やっぱり田舎者は礼儀を知らないのですね」
「讓高位的各位等待,鄉下人果然不懂禮儀呢。」

 18番目の妃が言葉を挟んだ。呼応するように、25番目の妃も発する。
 第18位妃子插話了。為了呼應,第25位妃子也發話。

「せっかく、お優しいサブリナ様がご招待しましたのに、遅れるなんて失礼ですわね」
「難得溫柔的薩布莉娜大人招待了,遲到可是很失禮的呢」

 まずはフェリアの無礼な遅刻を印象づけたいのだろう。キュリーは、扇子の内側で『お馬鹿な方々』と無音で毒づいた。奥まったフェリア邸から、このサブリナ邸はずいぶん遠い。さらに、フェリアはサブリナ邸を知らない。仕込んだ侍女の案内で、こちらに来るはずだが、その侍女はわざと遅れて到着するように案内している。そのことは、女官長からキュリーに筒抜けであった。もちろんフェリアにも知らされている。あえて、サブリナらの企みにのっているのだ。
 首先是想加上菲莉亞無禮遲到的印象吧。居禮在扇子內側無聲咒罵『愚蠢的各位』。從深處的菲莉亞宅,到這座薩布莉娜宅是相當遠的。而且菲莉亞不知道薩布莉娜宅。因訓練過的侍女的帶路,也應該來到這邊了,但那位侍女卻刻意為了晚到而帶路。那件事是從女官長那洩露給居禮的。當然也被菲莉亞知道了。硬是搭上了薩布莉娜她們的企圖。

「そんな、皆さんいけませんわ。あの方は元々、妃の何たるかを知らず召し上げられたのですから。わざとじゃないのだから、優しく接してあげなくちゃいけません」
「怎麼會,大家不可以喔。因為那一位本來就是不知道妃子為何物而被召見的。才不是刻意的,必須要溫柔接待」

 サブリナは二人の妃をたしなめる。
 薩布莉娜告誡著兩位妃子。

「まあ、サブリナ様は本当に心根の優しい方ですのね」
「哎呀,薩布莉娜大人真的是本性溫柔的人呢」
「あの方をお茶会にお誘いして、遅刻という無礼までおおらかに受け入れるなんて……私、胸が熱くなりますわ」
「邀請那位來茶會,連遲到的無禮都大方地接受……我胸口熱起來了喔」

 キュリーからすれば、茶番劇にしか見えないが、証言人たる7番目の妃には有効だろう。キュリーはちらりと7番目の妃を見る。目をパチパチと瞬かせ、その様子を見ていた。その視線がつとキュリーに移る。
 在居禮看來,雖只看到齣鬧劇,但對身為證言人的第7位妃子很有效吧。居禮瞄了一眼第7位妃子。眼睛眨個不停看著那個情況。那道視線突然移到居禮身上。

瞬きパチパチ、パチン、扇子傾げ
眨了三次眼睛,傾斜扇子
『面白い、お茶会ですね』
『很有趣的茶會呢』

 さすが、姫である。瞬きの後に、扇子を三人に向け傾げた。瞬きの会話を送ってきたのだ。キュリーも応じる。
 不愧是佳麗。在眨眼之後將扇子傾向三人。送來了眨眼的對話。居禮也回應了。

瞬きパッチン、扇子閉じ
眨了一次眼,闔起扇子
『同意』
『同意』

 そんな会話など、気づいていない三人の妃らである。
 是沒注意到那樣對話的三位妃子們。

「失礼いたします」
「失禮了」

 フェリアの侍女が邸の門扉で声を上げた。
 菲莉亞的侍女對宅院的大門發出了聲音。

 さあ、毒のお茶会のはじまりだ。
 好了,毒茶會開始了。



***

 フェリアは意気揚々とサブリナ邸に現れた。自身が最後であることなど気にもせずに、集まった妃らに挨拶をする。
 菲莉亞意氣揚揚地現身在薩布莉娜宅。也不在意自己是最後一個,向聚集的妃子們打招呼。

「皆さん、ごきげんよう」
「大家好呀」

 軽やかに、爽やかに、元気よくといった挨拶に、妃らは唖然としている。『遅れてしまい申し訳ありません』との文言ではじまるかと思いきや、『皆さん』との声かけに、『皆様』ではない声かけに、先制攻撃を受けたかのように面食らってしまったのだ。
 妃子們對所謂輕快的、爽朗的、精神飽滿的問候鴉雀無聲。是以為會以『非常抱歉我遲到了』的句子開始,以及像是受到喊話『大家』而不是喊話『各位』的先發攻擊般不知所措。

「あ、あなた! 何という言葉遣いなのです!」
「妳、妳! 那是什麼遣詞用字!」

 18番目の妃が声を荒げた。
 第18位妃子大聲指責。

「こういう言葉遣いですよ?」
「是這種遣詞用字喔?」

 妃はわなわなと震えている。顔は真っ赤だ。息を吸い込み、何か口にしようとしたのだろう、口が開きかけた時にそれを遮る声。またもフェリアである。
 妃子顫抖得直打哆嗦。滿臉通紅。深吸一口氣,是打算要說些什麼吧,在開口的時候有聲音遮住了那個。又是菲莉亞。

「サブリナ様、お招きありがとうございます。前回は、お誘いいただきましたのに、王様に『騎士らへのお茶の振る舞い』を仰せつかってしまい、こちらのお茶会に来れませんでしたの。ごめん遊ばせ。ですが、またこのように、どうしても……ええ、どうしても私とのお茶会を熱望されるなんて、サブリナ様ったら、うふふ、どんなに私が好きなのです? 私楽しみにしておりましたの」
「薩布莉娜大人,感謝您的招待。上次明明受到邀請,卻被國王陛下說『給騎士們招待茶』,而無法來這邊的茶會。很是抱歉。但是,又像這樣,無論如何……不對,無論如何都熱切期望與我的茶會,薩布莉娜大人真是的,唔呵呵,是多麼地喜歡我? 我很期待的」

 さすがのサブリナも、このもの言いに口もとをヒクヒクさせた笑みを浮かべている。感情を何とか抑えようと踏ん張っているようだ。
 不愧是薩布莉娜,也能對那說法浮現讓嘴角抽搐的笑容。就像總算抑制住感情地堅持住了。

 それを、キュリーが扇子に内で『素晴らしい先制攻撃だわ、フェリア様』とほくそ笑んでいた。7番目の妃に至っては、目を爛々と輝かせてフェリアとサブリナを見ている。18と25番目の妃はいかり肩で、フェリアを睨んでいた。
 居禮在扇子內側竊笑著那個是『美妙的先發攻擊喔,菲莉亞大人』。至於第7位妃子,閃耀著燦爛的目光看著菲莉亞與薩布莉娜。第18與第25位妃子挺起肩膀瞪著菲莉亞。

「え、ええ。私も、ええ、楽しみにしておりましたのよ」
「對、對。我也、對、很期待的唷」

 若干、声を震わせサブリナは答えた。サブリナが何とか気を保っていられたのは、フェリアの背後に立つ侍女の存在があったからだ。『どうせ、あなたの命も後少し』その思いで何とかフェリアの存外な態度に、怒気をおさめることができた。
 聲音些許顫抖的薩布莉娜回答著。薩布莉娜總算保持住清醒是因為有站在菲莉亞背後的侍女存在。因『反正妳的命也剩沒多久了』的想法而能平撫對菲莉亞出乎意料的態度的怒氣。

 そのサブリナの表情の内面を、フェリアは十分に理解し次なる一手を指示する。
 菲莉亞十分理解那位薩布莉娜表情下的心思,指示著接下來的一手。

「お招きいただいたので、贈り物を持って参りましたの。サブリナ様、こちらを」
「由於受到了招待,我帶來了贈禮。薩布莉娜大人,在這邊」

 フェリアは侍女から小さな箱を受け取ると、サブリナに差し出した。サブリナは自身の侍女に目配せする。受け取りは侍女がするものであり、侍女は小箱を受け取った。
 菲莉亞從侍女那收下小箱子後,朝薩布莉娜遞了過去。薩布莉娜對自己的侍女使了眼色。收下是侍女要做的事,侍女收下了小箱子。

「私、この後宮ではじめていただいた贈り物が、とっても素敵な贈り物でしたので、お裾分けをしたくて、本日お持ちしましたのよ」
「由於我在這個後宮第一次收到的贈禮是非常棒的東西,我想要轉送,今天就帶來了唷」

 侍女の手がビクンと動いた。フェリアが受け取ったはじめての贈り物が、あのミミリーからのミミズであることは、誰しもが知っていることである。あれだけ盛大に王とのお茶会で披露したのだから。
 侍女的手抖動了一下。菲莉亞收下的第一個贈禮是來自那位米蜜莉的蚯蚓,是任誰都知道的事。因為那樣盛大地在與國王的茶會上公布了。

「サブリナ様、どうぞご覧なさってくださいまし」
「薩布莉娜大人,還請賞臉觀看」

 フェリアはうふふと笑った。
 菲莉亞唔呵呵地笑了。

 ーーパキッーー
 ——啪嘰——

 サブリナの手の扇子が軋み悲鳴を上げた。
 薩布莉娜手上的扇子扯裂發出慘叫。

「まあ、それはそれはありがとうございます。では、皆さんで見ませんこと?」
「哎呀,那還真是非常感謝。那麼,大家不看看嗎?」

 侍女が小箱をテーブルの真ん中に置く。サブリナは、軋んだ扇子を25番目の妃に向けた。
 侍女把小箱放置在桌子的正中央。薩布莉娜把扯裂的扇子朝向第25位妃子。

「開いてくださいまし」
「請妳打開」

 25番目の妃はプルプルと首を横に振る。涙目になっていた。
 第25位妃子不斷左右搖著頭。眼含淚光。

「……」

 サブリナは無言の圧をかける。妃の手がゆっくりと小箱に向かう。小刻みに揺れたそれを、フェリアの手が止めた。
 薩布莉娜施加無言的壓力。妃子的手緩緩地朝向小箱。菲莉亞的手制止了小幅度地晃動的那個。

「お裾分けの良い土ですの。贈り物のおかげで良い土ができまして、こちらの花壇に良い土を撒きましたらきっとお花にも良いかなと」
「要轉送的是很好的土。多虧了贈禮完成了很好的土,將很好的土撒在這邊的花圃裡的話也一定會對花朵很好的」

 フェリアは妃の手をやんわりと退けると、自身で小箱の蓋を持ち上げた。
 菲莉亞委婉地推開妃子的手後,自己掀開了小箱的蓋子。

「ふわふわの土でございましょう、サブリナ様」
「是鬆鬆軟軟的土對吧,薩布莉娜大人」

 フェリアは満面の笑みをサブリナに向けた。たかだか土を怖がっていたのですか……との意味合いも含んだ笑みだ。正に後宮の女の戦いである。
 菲莉亞將滿臉的笑容朝向薩布莉娜。是包涵著頂多是個土會害怕嗎……意義的笑容。即將是後宮女人的戰鬥。
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留言共 2 篇留言

KL
把蚯蚓回敬回去了

11-09 23:00

冬境雪人
真是可怕

11-16 14:43

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