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TERRA BATTLE活動劇情歸檔——復讎殘像(D路線)

一騎 | 2017-02-09 12:31:01 | 巴幣 0 | 人氣 190

這篇貼文單純是把活動〈復讎殘像/復讐残像/ Vengeful Heart〉 的日文劇情歸檔
如標題,是D路線。




(譯註:C路線的第七場戰鬥,也就是第七章後半,
若是擁有道具「幻笛(IllusionFlute)」,
並且沒有擊「使者鳥(遣い鳥Winged Familiar)」,便能進入路線)



遣い鳥は飛び去っていった。



ふたつの杖は最大の力を解き放つ。
輝きを増し、ぶつかりあう赤と青が混ざり合い、
力を増幅させて…
そして…絡み合い、光が螺旋を描き、
天へと昇りつめた末に、
青と赤のシェルバリアは臨界を迎えようとしていた。

砕け散ろうとする青の杖をダグスは
しっかりと握る。

「兄さん、どうしたの!?」



ダグスは、杖を抱え、
淡々とした足取りで欄干へと向かい、
手をかけ、そして…

その時、
遣い鳥が鋭い鳴き声をあげる。
兄に瞳に、精気が蘇る。

「俺は…
何をしていたんだ…」





強大な二つの力。
赤の杖と青の杖。
ぶつかり合い、ひしめき合い、憎しみ合い、
最期にはお互いが砕け散るまで
魔導を放ちきった。

もう守るバリアは存在しない。
戦場は、より凄惨に移り変わる。
血で血を洗い、
同種の生命を刈り取りあう。

過去数千年において行われてきた蛮行が
いまふたたび、繰り広げられる。



赤の国は、勝利を手にした。
だが、両国の疲弊は甚だしい。

瓦礫の山を前に、
クララとダグスは呆然と立ち尽くす。
戦争の愚かさに直面していた。

そこへ、遣い鳥が舞い降り、そっと告げた。

赤の国の姫、セナーラの名を。

真の黒が覆う場所で、
その者が待っている、と。

「真の黒が覆う場所…」




IX

そこは、
真黒の洞窟と呼ばれる場所。

人の手が及ばない、魔物の巣窟。
クララとダグスは冷たい岩肌に左手を
押し当てて、暗い道を探り探り歩く。

シンとした世界は、
抑えていた感情を、心の奥底から
冷静に呼び覚ます。



洞窟の奥。
宵闇の中、赤の国の姫セナーラが力なく横たわる。

ダグスが、セナーラに駆け寄る。
「セナーラ姫!?」

抱きとめられたセナーラは、ゆるやかに目を開く。
「ダグス…よかった、また会えた…」

だが、その時…
寄り添うふたりに、影が落ちる。

「危ないッ!?」





「父上!?」

ダグスはセナーラに振り掛かった刃を
斬り払い、その奥にあった顔に驚愕した。

「父上、なぜ…?」

クララはダグスの傍らに立ち、
セナーラをかばうように
襲撃者に、自らの父に、剣を向ける。

「どけ…これはエラ様の望み…」



父上!?

ダグス!クララ!



倒れ伏した父ジャイナスに、
クララはしがみつき、兄ダグスは立ち尽くす…




XI

いつのまにか、傍らには大臣エラの姿があった。
「ああ、美しい親子の愛…」

大臣エラは、高笑いを抑えきれずに歯をこぼす。

「だが、愛など世代をつくる幻想に
すぎぬことがわからぬか。未来を覗け。
そうすれば、己の浅はかさを知るだろう」



エラの言葉に、セナーラが反応した。

「人の哀しみを感じ取れないお前に
未来を語る資格はない!」

エラは涼しい顔で笑っていた。
セナーラは叫び続ける。

「なぜ、わからぬ!
操りの術で支配できるものなど欺瞞でしかない。
全ては、自分を信じられぬお前の恐怖心が
産みだすもの。
そんなものに真の心は決して屈しない」

エラは、答えない。
ただ無言で3人に襲いかかってきた。



魔導究弾!

なに!?なぜ術が解けた…!?

なぜ動ける…!?

その力はどこから…!?

未来を、お前たちの手で…



未来を、お前たちの手で…



赤と青の国には、ふたつの杖があった。
かの杖には、自然すらも操る力があったという。

杖のつくる富は容易に、人の心根を変えていった。
目の前に積み上がる札束や権力を前に
心を揺らさぬ者はそういない。

糧を闇雲に消費する社会…
それは人間性を蝕み、今や自然の敵と化していた。
人は滅びの道を歩みだしてしまったのだ。

赤を纏いし姫、
セナーラはその元凶を断とうとした。

暗殺事件が替え玉だと知る者はいないまま
戦争は始まった。

そして二国は切り札として杖を使う。
しかしてそれは、赤の姫の手の平の上。
すべては計算のうちだったのだ。

姫の思惑どおり、
ふたつの杖は砕け散った。



赤の大臣エラ、
彼女はすべてを知っていて
すべてを利用していたのだった。

エラの力は、魅了(チャーム)。

ひとたび視線を交錯すれば、
心奪い、意のままに操ることができる。
それによって多くの者が死んでいったのは
皆の知る所である。

そして――――
エラは、権力を欲した。

その予知能力によって未来を垣間見た彼女は、
物欲と金欲にすべてが覆われる社会が、
結局は訪れることを知っていた。

そうであれば、逆らうことはない。
今この時を享楽に変え、
最大に楽しむためには、ふたつの杖の力が
なにより必要だった。



今、あの時を思い返そう。

赤き姫が断ち切ったものの大きさ。
その穴をうめるようにもたらされた、
友愛と尊厳の穏やかな波。



人が人を愛しむことが、
社会の最大の動力源となり、
時にはあえて進歩を引き止め、立ち止まらせ、
見つめ直させる。




いつの時代にも、どの場所にも、
涙は流れる。

だがそれは、前兆なのだ。

すべては愛しみに向かっている。



復讐

絶望

憎悪

それらすべての残像に、
かすかに、
だが、必ずおとずれるものに。



テラバトル 特別編

復讐残像
――了――

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