前往
大廳
小說

異常発見師サトル ~ Chapter 05:覚悟

提姆奧瑟 | 2022-06-06 13:45:05 | 巴幣 0 | 人氣 126


いやだ。
 
なんで男の子は皆私のことしか見てないの
 
なんで女の子に嫌われなくちゃならないの
 
こんな人生、いやだよ。
いっそのこと、この世から自分の存在が消えてしまえばいいのに。
 
Chapter 05
覚悟
 
「後ろに可愛いお嬢ちゃんがいるみたいな気がするけどねぇ」運転手さんが運転しながらも後ろを見たがっているように見とれる
 
「どういうことですか、私たち二人だけですよ、運転手さん。」ナナコが脂汗をかきながら、こちらに歯を現わし、「かくれて」と無言で俺に伝える。
 
その合図の意図を察し、俺が仕方なく体を張って、ティコさんを窓際まで体で押し付けて。
 
「か、狩魔さん!?」小声で恥ずかしそうに抵抗したいティコだが、俺の目を見て俺の意図がわかったようで、羞恥を感じるもののおとなしくくっ付けた状態を受け入れてくれたようだ。
 
「なるほど、そういうことか」
 
ここまで来てようやくティコさんの異常を理解したようだ。
 
約二十分くらい、タクシーが俺たちの営業本部、異常発見事務所に着いた。車のドアを開けるときも、運転手さんにバレないようティコさんのことをカバーし、ようやくこの人気のないこの本丸に到着。
 
「もう大丈夫なのか、ティコさん」
 
ショックを受けていたティコさんが泣きやんだのを見て、俺は問う。
 
「ううん、大丈夫。それに、お願いがあります、狩魔さん、えっと、ナ、ナナコさん?」
 
俺とナナコはもちろん頷き、当然のように依頼を受けた。
 
建物の地下室にある俺たちの本部に下り、携帯を見ながら討議をしていた空野と紀行を目にとらえた。
 
「無事で帰ってよかったな、三人とも」空野は目を細めて笑って、「さあ、こちらに座りなさい」
 
俺たちは指示に従って空野と紀行の向こう側に座った。全員の間に挟んだ机には一箱のシュークリームが置いてあって、それを見たナナコはがらりといつもの調子に、
 
「ねぇ、アイちゃん、これ全部食べていい?」
 
「もちろんいいよ、もともとナナコへのご褒美だから」
 
「ご褒美?」俺はシュークリームをもぐもぐしているナナコを見て、次に口笛吹いている空野の方に視線を向けて、「お前ナナコに何をさせたんだ、なぜこいつが俺たちに着けて来たんだよ」
 
「尾行させんたんだ、いつものように」
 
「俺のプライバシーをもっと重視してほしいけど……で、何か分かった?」
 
「それは後でな、とりあえず、そちらのお嬢さんに説明してもらおうか」紀行が眼鏡を押しながらティコに申し付けた。
 
「はい」
 
今回は隠しことなく全部話した。痴漢に会っていたことも、俺たちさっき会っていた出来事も、すべて。
 
「川崎智子さんですね、ティコさんの本名は。」紀行は興味深そうにハイスピードで聞いた情報をパソコンに入力し、「生い立ちの部分に関してですね、もっと詳しく話してもらえないですか。その性質がもたらした影響」
 
「いいえ、その……たぶんこの異常に関する重要な情報をあんまり思い出せないんです、ごめんなさい」
 
「気に病む必要はないです。わかりました、だいたいの事情が」
 
空野がこう切り出して、この場の全員の目を引き付けた。
 
「川崎さんの異常は抑圧です。もともと、川崎さんは異常なほど男にモテたんだ。だけどその異常も常にトラブルを招きます。例えば、前に大量痴漢事件が発生しましたね、川崎さんも被害にあったりしますか」
 
「……!どうしてそれを」
 
「サトルとの出会いを言いたくないからなんとなく察しました。実はサトルにその事件の解決に仕向けたんです、なぜなら私にも飛び火がな、ムカついて消滅させてやろうと。君たちの出会いは電車でですか」
 
「はい」
 
「なら辻褄が合います。紀之が集めてくれたデータにも合致しますし、もうすでに全てのことが推測できました。」
 
ようやく来たな。空野の得意分野、推理。いや、なんでも得意そうだけど......
 
「川崎さん、過去のことを思い出しましたか」
 
「いいえ、名前を思い出した後、ただ男性を引き付けるという事実がよみがえっただけで、他は何も」
 
「そうですか、なら。これから誘導尋問をしたい所存ですが、もっとつらい経験を思い出させる可能性もあります」
 
「大丈夫です。」
 
毅然とした顔立ちで顔を上げ、川崎さんは震えながらも空野を見据える。
 
「いい覚悟です」
 
空野は立ち上がって事務机へ歩く。ガサガサと何かを見つけて。
 
「では契約をご覧いただいた後、サインお願いいたします~」
 
「ちょっと待って!ここまで警戒しなくていいだろ!」
 
俺は猛反発した。けど空野はピクともせず、
 
「これも彼女の覚悟を試すためよ」俺を嘲笑らしきまなざしを向けて、「これぐらいの覚悟ができたらサトルくんの十倍、いいえ、五十倍ぐらい果敢であろう」
 
「俺を戦闘力の指標にしなくても......川崎さん、こいつの契約けっこう無理な条約を描いてるから考え直したほうがいいぞ」
 
彼女を諭すも、すでに真剣に契約の解読に取り組んだそうだ。
 
この場で驚嘆するナナコ以外が沈黙で川崎さんの決断を待つ。時計の指針が進む声も明確なほどに、静かだ。
 
「サインします。」
 
二言と言わず、川崎さんは空野から筆を執り、速やかにサインし終えた。
 
「よし、じゃあちょっと別室へどうぞ」
 
空野もてきぱきと立ち上がって効率よく川崎さんを別室へ案内した。
 
残されたのは「バカ」三人。こんな複雑な事件でも空野の手にかかれば、すでに半分解決している気もする。
 
「結局空野の手のひらに踊らされたか」
 
「その言い方に非がある」紀之はちょっぴり不満げにメガネを押し、「俺たちを駒として使っているであって、敵対するわけではない」
 
「同じ惨めじゃい!お前もちょっと毒を吐け!」
 
「サトルも将門もすごいよ!みんなのお陰で、川崎さんちょっと警戒解けたみたい」
 
ナナコもうすでにシュークリームを全部くった、あれだけ食ってよくも太らないな。
 
「サトル、お前もしかしてまだ空野のスペックを超えるつもりでいるのか」紀之は淡々とノーパソのキーボードをガタガタと叩き、スクリーンの白がメガネに映している。
 
「そうだ。」
 
俺もいつも通り即答した。
 
「その不合理な幻想を捨てろ。俺たち凡人が彼女のやり方を一からまねようとも、勝ちようがない。」
 
「だから言っただろ、俺は俺のやり方で彼女を」
 
「どうやって」
 
「計画中だ」
 
「やはり無計画か」
 
「なんだと!」
 
「あ、また始まっちゃった」
 
ナナコはつまらなそうで、空野が戻るまで俺たちの諍いを見守ってくれていた。
 
くそ、川崎さんが空野と何を話しているのが気になるなぁ
 
時間がたち、ドアから二人が姿を現れ、そしてなんと。
 
ポロリと、川崎さんの目から涙が落ちてきた。
 
「皆さんのお陰で、生来の疑問が晴れて、なんか心の重みが消えた気がする」
 
ぱっと、安堵した笑顔を浮かべる。
 
「ありがとう、狩魔さん、空野さん、将門さん、雨下さん」
 
その眩しい笑顔につられて、俺たち全員もほっとした笑顔になった。紀行だけは作られた笑顔だけど。
 
「あ、でも、私はどうしたらこの恩を返したらいいのでしょうか、こんなに助けてくださいまして」
 
「ううん、結構ですよ。」空野は頭を横に振って、「痴漢事件も私たちが勝手にやりたいだけだし、そもそもさっきの髪染め事件も、川崎さんの話によると自分解決だし。私たちはなにもしてないよ。あと応援してるよ、君たちの恋」
 
「あ、いえ、その件狩魔さんはまだ考え中らしいですし……」
 
「なんですかそれ!さんざん女の子をたらしといていざ告白が来たら友達キープでですか!」ナナコは不満そうにジト目でこっちを睨んできて「そもそもサトルもまんざらでもなさそうだし付き合っちゃえば?」
 
「余計なお世話だ!クソ、やっぱナナコには誤魔化せないか」
 
まずい、恋バナに熱心のナナコと敵対するこの状況をなんとか打開しないと。
 
「あ、そうだ、これ!」
 
俺はバッグから黄色いテディベアを取り出して、「ほら、ナナコにあげるよ」
 
テディを見るや否や、ナナコはなんと、目をキラキラしてきた。しかしはっと我に返り、ふんと明後日に向いて「ふん、子供扱いしないで、私はこんなもので喜ばないよ」
 
「ホンマか、じゃあげないぞ」
 
俺が手を引っ込めた瞬間、ナナコは俺の手から迅速にテディを奪って抱きしめた。
 
「やっぱ好きじゃねぇか、お礼は?」
 
「……ありがとう」不服そうな子供みたいで、ついまたナナコの頭に撫でようと手を伸ばすが、避けられた。
 
「まぁ、茶番をほっといて、まだ二つの問題残ってるじゃない?」空野はあきれてため息を吐く。
 
「そうですね、」紀行は冷静に事件の脈絡を整理する「まずは川崎さんの異常性質が戻ってきたんです。おまけに現に髪染めの異常が盛大に起こっています。」
 
「そういえば、」俺は紀行を方を見て、「お前よく衝動的にならないな、川崎さんの異常を見ても。」
 
「絶対的理性が働いているからだ。俺は感情的にはならない。お前はもうわかっていただろ。」
 
「いや、ただ確かめたくて。本当かナナコ、あいつエロいこと考えてない?」
 
「な、何乙女に聞いてんですか、やはりサトルはドスケベ、ド変態!」テディで赤面を隠し、ナナコは大げさに俺に指さした。
 
「冗談だって、冗談!」
 
「ぷく、ふふふふ」
 
このでたらめを見たせいか、なぜか黙っていた川崎さんが笑ってきた。
 
「どうしたの」
 
「いいえ、皆さん仲いいなって」
 
「そう見える?」俺皆の反応を伺ったが、皆も俺と同じ「そう?」としか思わないから、そうでもないらしいが、「話また逸れたぞ、さっき紀行が言った髪染め事件、あれ解決できるか、空野」
 
「それは難しい。サイキック.コーポレーション、前から噂を聞いていたが、今回こそ一般市民に手を出してしまったか。あんな大きな会社には相手できないよ、うちみたいなアマチュアじゃ。紀行、とりあえずネットのニュースでも見ようか。今の黒ヶ埼市は混乱状態だと思うよ」
 
「わかった」素早くキーボードを叩き、検索。とてつもなく早いスピードで目で情報をスキャンし、結論を出す。これも紀行の絶対的理性の能力の一つだ。
 
「……今じゃ結論を出すのが早急だ。少し様子見る方がいいと俺が判断する」
 
「そっか、あれはもはや災害みたいな規模やし、解決の手がかりがない以上無暗に手を出さない方が賢明だな。」俺もこれには同意。
 
「それよりどうします、川崎さん」ここで空野が切り出す「君の性質がサトルとデートの途中で完全に開放されました、これについてどのようにお考えですか」
 
「多分……空野さんの推論により、私はもっと狩魔さんに自分のことに気づいてほしいから、自分の元来の魅力を解放したかも」
 
「かぁああああああ」
 
そこで、気持ちセンサーの過敏反応により、川崎さんの乙女心を読み取って悶えるナナコ。
 
「だいたい予想が的中かな、やはりサトルが川崎さんの異常の鍵だ。でも一つ読めなかったのは川崎さんの能力だ、もし川崎さんが早く痴漢事件を打ち明けてくだされば、もっと早く結論出せましたかもしれません。そうだとしたら女性の運転手を向かわせてもっと安全に配慮できたはずでした。」
 
「いいえ、私を助けてくれるだけで感激です。迷惑をかけたのはこちらです。申し訳ございません。」
 
「頭を下げなくていいです、川崎さん。」紀行が川崎さんを止めた。「それは結果論でしかありません。川崎さんに被害がない以上、これが最善の結果です。」
 
「けどどうするんだこれ。封印は解けたみたいんだけど、異常性質は残ったまま。これじゃ川崎さん学校行けないだろ。」
 
俺の言葉を聞き、川崎さんは落ち込んだ顔を見せ、ナナコと紀行も黙ったままで、空野すらも打開策を見つけなかったらしい。
 
「ここで決めるのは君だ、サトル。」
 
「え」
 
空野は俺の傍に近づいて、甘い声でこうして穏やかに囁く。
 
「彼女の異常は厄介すぎて、これに対策しなければならない。このことも君の人生にも影響がある。君は自身の『異常』により、彼女の影響を受けないんだ。だから彼女にとって、君は彼女の魅力を客観的に受け止められる存在だ。私たちには彼女の異常を『消す』手はあるが、君も知っている通り、それの後遺症がでかすぎる。」
 
「何よりも消すことで、男を引き付ける異常がなくなり、君は特別でなくなる。さぁどうする、君が彼女を見捨てないままだと、君たちは運命共同体となる。どうする、サトル、彼女を見捨てるのか、それとも。」
 
「決まってるだろ。」
 
俺は見て来た。異常能力で人生が狂わされる人々たちを。
 
俺も自分の力が大嫌いだった。今でもときどき嫌悪感が湧く。でも。
 
くそ、認めたくねぇが。
 
お前だよ、空野。俺にこの能力のすばらしさを教えてくれるのは。
 
だから川崎さんには自分のことが嫌いだなんて言わせたくない。
 
異常があろうとなかろうと、俺は目の前のこの女の子に。
 
自分のことを好きになってもらいたい。
 
「川崎さん。」
 
「……はい?」
 
「今日から俺の家に住め、存分可愛がってあげるぞ」

創作回應

提姆奧瑟
斷尾是因為
1.我覺得沒有契機在日本紅
2.這種開頭一般人不會覺得有趣
3.懶得翻成中文
2022-06-06 14:02:48

更多創作