イシルダーと共に、月の島にやってきた僕は、巡礼者見習いとなるための儀式でダフネンという名を与えられた。
和伊斯德一同來到月之島的我,在成為巡禮者見習生的儀式中被附予了「達夫南」這個名字。
そして、真の巡礼者と認められるために、イソレットの元で毎日、神聖チャントの修行に励んでいた。
之後,為了被認同為真正的巡禮者,我每天勤勞地到伊索蕾的地方修行聖歌。
そんなある日、僕はイソレットに誘われ、海へ行くことになった。
而就在某一天,我被伊索蕾邀請,一同前往了海邊。
「うわー」
「唔哇──。」
「ここは私の秘密の海なの。深い碧いでしょ? これが北の海の様なのよ」
「這裡是我的秘密海洋。很透澈,很碧藍對吧?這似乎是北邊的海哦。」
「冷たい海ですね。いつもの、あなたみたいに……」
「很冰冷的海呢,就好像,平時的妳一樣……」
「……直に日も暮れて、晦冥は燃えてみたいに紅く染まるわ。彼女も、暖かくなったはずよ」
「……等一下太陽西沉,黑暗就會像燃燒般地染上赤紅色,她應該也會因此而變得暖和吧。」
「……」
「……」
イソレットは海を指して、彼女と言った。
伊索蕾指著大海,說了「她」。
でも僕には、イソレットのことを指しているように聞こえたんだ。
但是在我聽來,伊索蕾就像是指著自己說道一般。
海は、村から山を越えた遠いところにあったので、僕たちはその晩、山小屋に泊まることになった。
因為海邊是從村裡一路走來,跨越了山脈才能抵達的很遠的地方,所以當晚,我們決定在山中小屋渡過。
「どうして、ここに山小屋があることを知ってるんですか?」
「為什麼,您會知道這裡有山中小屋呢?」
「その壁を見て」
「你看看那面牆。」
「壁?--あ、何が刻まれてる」
「牆?──啊,有什麼刻在上頭。」
『愛する娘イソレスティ:お前の母を忘れるな。いつまでも。いつまでも』
『給親愛的女兒伊索蕾絲汀:千萬別忘了妳的母親,不管多久,不管多久。』
「イソレスティというのは?」
「伊索蕾絲汀是指誰?」
「わたしの本名よ」
「我的本名哦。」
「本名!? イソレットが本名だと思っていました……」
「本名!?我一直以為伊索蕾就是本名了說……」
「そうでしょうね。イソレスティと呼んでくれる人は、もう誰もいないわ」
「我想也是,畢竟會叫我伊索蕾絲汀的人,已經沒有半個人存在了。」
「とてもよい響きの名前なのに……。どういう意味なんですか?」
「是個很好聽的名字說……。這名字代表著什麼意思呢?」
「名前の意味は人に聞いたり、話したりするものじゃないわ」
「名字的意思,並不是可以隨便問人、隨便和人說的事情。」
「ダフネンというのは、月桂樹という意味です」
「達夫南啊,是代表著月桂樹的意思。」
「っ!? ……高貴な孤独。そういう意味だと、父は言っていたわ」
「!?……高貴的孤獨,父親說過是這個意思。」
「高貴な孤独……」
「高貴的孤獨……」
「父は剣の司祭だったから、わたしの名前を直々につけることができたの。だから父はわたしを、古の王国で使われていた言葉とは違う言葉で名づけたのよ。そういう名前を持っているのはこの島の中でも、わたしだけよ」
「父親是劍之祭司的緣故,可以親自為我取名字,所以父親他選擇用跟以前古王國時使用的字詞完全不同的辭語為我取名子。在這座島上,擁有這種名字的就只有我。」
「違う言葉……。どこの言葉なのですか?」
「不同的辭語……。那是哪邊的語言呢?」
「わからないわ。父は教えてくれなかったの。だから、特別な意味などない名前だと思うようになったわ」
「我不曉得,父親也沒跟我說,所以我一直以來都認為這不是個有特殊意義的名字。」
「……」
「……」
「……そろそろ眠りましょう。明日は早くに出発して、村へ帰らないといけないから」
「……是時候該睡了,明天還要早起出發趕回村裡不可。」
「……そうですね。少しでも休んでおかないと」
「……是呢,不稍微休息一下的話。」
「おやすみ」
「晚安。」
「おやすみなさい」
「您也晚安。」
明くる日、山小屋からの帰り道で、事件が起こった。
天明,在從山中小屋回村裡的路上,發生了一件事。
「--っ!? ヘクトル……」
「──!?賀托勒……」
「おやおや。こんな早朝に二人っきりとは、嘆かわしい……あの噂は本当だったのですね」
「哎呀哎呀,這麼一大清早的只有你們兩個人待在一塊兒,真是令人難過……看來傳言是真的了呢。」
「噂……?」
「傳言……?」
「……何のことだ」
「……什麼傳言?」
「とぼけるな。犯しちゃはならぬ人の名を汚したくせに」
「別裝傻,明明玷汙了最不可侵犯的人的名字。」
「……言葉に気をつけろ」
「……你給我注意措辭。」
「どの口がそれを言う! お前の汚らわしい噂で、誰を貶めているのか分かっているのか! ……イソレット様はこの島の者にとって、神聖な姫の如き存在だ。彼女の天分もその名も、その高貴さをお前のような汚らわしいやつのためにあるんじゃない!」
「你是用哪張嘴說出這種話的!因為你那骯髒的傳言,害得誰被貶低了你知道嗎!……伊索蕾大人可是對這座島上的居民來說,就像是神聖的公主一般的存在,她的天份她的名,她的高貴可不是為你這種汙穢之人而存在的!」
「……なんだと?」
「……你說什麼?」
「……ヘクトル、あなたは自分が何を言っているのか分かっているの?」
「……賀托勒,你知道你自己現在在說些什麼嗎?」
「イソレット様も、軽はずみの行動を謹んでください。ずっと一人で暮らしていたので寂しくなったのかもしれませんが、そのような者と一晩をともに過ごすなんて……結婚式をあげる前にお腹が膨れてもしたらどうするのです?」
「伊索蕾大人,請您也注意一下自己輕率的舉動。一直以來都是一個人住著,所以可能難掩寂寞之情,但是卻和這種人一起渡過一個晚上……如果在舉行結婚典禮前就讓肚子鼓起來的話您該怎麼辦呢?」
「っ!?」
「!?」
「貴様っ!!」
「你這混蛋!!」
「っ!!」
「!!」
「ダフネンっ!」
「達夫南!」
「もう一度言ってみろっ!」
「你給我在說一次試看看!」
「汚らわしい手で触るなっ! 大陸の悪魔め!!」
「別用你那汙穢的手碰我!你這大陸的惡魔!!」
「ダフネンっ、だめよ!」
「達夫南,住手!」
「ーーっ! ……我が名はボリス・ジンネマンっ! 正式に決闘を申し込む!!」
「──!……我名叫波里斯・貞奈曼!我要向你正式地提出決鬥!!」
「っ!」
「!」
「ふ……いいだろう。ついてこい」
「呼……好吧,跟我過來。」
「……イソレットは、村へ戻って行ってください」
「……伊索蕾,請您先一個人回村子裡。」
「……伝えなきゃ……ナウプリオンに!」
「……不告知不行……向奈武普利溫!」
ヘクトルが僕を連れてきたのは北西の村にある、公会堂の地下だった。
賀托勒將我帶來的地方,是位於北西的村莊的一間大禮堂的地下。
「何だこの臭いは……ーーおい、水没しているぞ! それにこの水は、普通じゃない……」
「什麼啊這臭味……──喂,東西都沉下去了啊!這灘水,不尋常……」
「ふ……」
「呼……」
「どうして、ここへ入ってきたんだ」
「為什麼要進來這種地方?」
「別にこの気味悪い沼を見物したかったわけじゃない。しかし、目的のためには仕方がなかろう」
「我也不是特地為了參觀這噁心的沼澤才來的,但是,為了目的這是無可厚非的事。」
「……何だ、その赤い石は?」
「……那紅色的石頭是什麼?」
「島の宝さ。俺もイソレット様ほどではないが、この島の有力者なのでな」
「島上的寶石,畢竟我雖然和伊索蕾大人的地位不一樣,卻也是個有權力的人呢。」
「……罠ということか」
「……意思是這是陷阱嗎?」
「ふん……ーーへっ」
「哼……──嘿!」
チャポンッ!
噗通!
「貴様など俺がわざわざ手を下す価値もない。生きながら魔物に食われるがいい!!」
「你這種傢伙沒有我親自動手的價值,你就活著讓魔物給吃了吧!!」
「うおっ!? 何だ!? 何が起ころうとしているんだ!? ーーっ! ウィンタラーが……」
「唔哦!?什麼,有什麼事要發生了!?──!冬霜劍在……」
オマエノチ ワレトトモニキテキタマエ チトニク
汝的血 和吾一同前來吧 汝的血與肉
「--っ!?」
「──!?」
ワレガセンタクシタ オマエハシヌコトハデキヌ
吾選擇了 選擇了讓汝不得死亡
「ああ……ああぁ……」
「啊啊……啊啊啊………」
ワレガヤツヲ オマエハワガハイト エイエンニシスコトガクス ワガシモベトナレ
吾將那個人殺了 而汝就跟隨吾輩 永遠不得向死亡低頭 當吾之僕人
「ああ……うあああああぁぁぁぁっ!!」
「啊啊……唔啊啊啊啊啊啊!!」
ドカンッ! ドカンッ!
咚!咚!
「そ、そんな……ただの魔物を呼ぶ石じゃなかったのかっ!? こ、こんな……こんなことが……っ!!」
「怎、怎麼會……這難道不只是個呼叫魔物的石頭嗎!?這種事……這種事情……!!」
「ウルオウゥゥゥゥゥッーーー!」
(魔物叫聲)
雖然晚了快一個月
,
不過聽到最後的叫聲真的是起雞皮疙瘩
,
接下來就是最後一話了,
波里斯們會怎樣呢!
P.S.:大頭貼圖跟第二話的是同一張,可以去第二話找或是官方網站。