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連載小說 Angel Beats!-Track ZERO- 第1話

一心不亂 | 2010-04-25 11:03:48 | 巴幣 0 | 人氣 810


第一話
二人のロケット
”SSS"はどのようにして生まれたのか?
放映開始に向けて、次々に情報が明かされている「Angel Beats!」。
この前日譚では、ゆりっぺのSSS立ち上げまでが描かれるーー。
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ここが死後の世界だってことよ
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屋上のフェンスに登り、この学校の一番高い場所から周囲を見渡す。
校舍棟から一段低くなったところにグラウンド、その左手奥にテニスコート、
講堂のようなものまである。
どんでもなく広い敷地を有していた。
そして、その向こうの世界を俺は探した。
ただ広い森が広がっていて、その先は薄く霞がかっていて見えない。
「なんなんだ、ここは......外の世界はどうなってんだ......」
「せーのっ」
後ろで女の声がした。

どすっ!

「うわああああぁぁぁぁぁーーー.........」

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「はっ」
気づくと、ベッドに横になっていた。
白で統一された室内。
保健室だった。
隣にはヘアバンドをした見知らぬ女生徒。
「なあ......」
「あなたが言いたいことはわかるわ。そう、あなた考えてるとおりよ。
    言わなくてもわかるわ」

「なんのことだよ!言うな!!落としてくれたのはてめーかよっ!!
    死ぬとこだったる!!

つか、あの高さから落ちてよく生きてたな、俺!!奇跡が起きたよ!!」
「あら、死ぬかどうか試そうとしてたんじゃないの?」
「どんな度胸試しだよっ」
「なあんだ。思ったよリバカなのね。どっくに気づいてるのかと思った」
顎に手に当て、鼻から息をふんっとひと吐きし、呆れたようにそっぽを向いた。
「なんの話だよ」
「あなたたち、授業どうすろの?」
ヘアバンドの女生徒の向こうから別の女性の声がした。養護教諭のようだ。
「あー、出ます」
女生徒が振り返り、そう返事をしていた。
「場所を変えましょ」
直後、チャイムが鳴り渡った。


女生徒について、再び屋上にでる。
「で、なんだって?俺が何に気づいていないって?」
「ここが死後の世界だってことよ」
「はあ?わけがわかんねぇ」
「あなたには死んだ記憶があるはず。目覚めたらここにいた」
はっ、と息をのむ。
俺は死んだのか......。
最後の記憶を辿ってみる。あれは事故だった。
迫る大型ドラック。
俺は酩酊としていて、かわすことはおろか、動くことすらできなかった。
訪れる衝撃。空と地面が何度も入れ替わって見えた。
やがて止まると、空を見ていた。体がズタボロなのがわかる。
とにかく全身隈無く痛い。
いてぇ......いてぇ......と俺は繰り返し呟いていた。
死ぬんだな......という確かな予感とともに、意識を失った。

つづく...

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