校則によって、学生が髪を染めることが禁止されている
黒髪以外の髪が異常だから。当然、これはただ一部の日本の学校の見解だけさ
けど、こういう学校にとって、外国人の金髪や赤髪みたいなのはこの世に存在してはいけないのか。それとも、DNAによる髪色は人工的に改変されてはいけないのか
異常なのはどっち?髪染めを許さない学校側、それとも髪染めをする学生側?
そもそも、なぜ髪色を変えるのだろう
本来の自分の髪色じゃ個性を表せないんだって?
異常な過去の自分を殺したいのかね
髪染めしたって、なにが変わったのかね
Chapter 02
青い恋
「異常現象……?」
目の前のおキャスタマー様は未だ俺の言うことを理解していない。この、電車で自慰行為を行っていた、青い髪に青い目の、ティコという可笑しい名前の女の子
「この異常現象は、一人か二人か、もしかすると一つの団体で起こしたものだ」俺は指を立てて説明する「まずお前にもっと情報を話してもらおうか、お前は髪を染めたい意志があるのかね」
「それは……考えたことあるが……そんなに染めたいわけでもないです」
「気に入った?気に入らない?」
「あのう、狩魔さんはどう……思いますか」ティコさんはちょっと自分の髪の端をさすさすし始めてて、俺を上目遣いで凝視する
「まぁ可愛いっちゃ可愛いけど、」俺が言うと、ティコさんはちょっぴりうれしそうに見えるんだが、「ちょっと前のめりになって」
「……?わかりましたぁ……やああ!」
俺がぷにっとティコさんのほっぺを掴み、彼女の青空のような瞳をじっと見る
「ちょっと……近い……」顔真っ赤になって、ティコさんは目をそらそうとしている
「ちゃんと俺を見ろ、じゃないと観察できないだろ」
「……無理ですぅ……」
「……?なんで?」
「……意地悪ですよぉ……狩魔さん……」
「俺が!?すまん?つうか俺何したっけ!?」
慌ててティコさんを離した。するとティコさんが魂が抜けたようにソファに倒れこんだ
「ティコさぁん!?」
「男の鈍感は罪ですね~サトルくん」
ぴょこっと入り口の暖簾からジト目のナナコが現れる
「鈍感!?どこが!?つうか盗み聞きするな!」
「そらっちに監視役をやってって言われたので」
「はぁ……じゃ仕方ない、ホットミルクでもなんでもティコさんにあげて」
「ホットミルク……卑猥にしか聞こえないよ!」ナナコがかぁっとなって、暖簾で顔を隠す
「隠語を言うつもりじゃねぇから!とにかく彼女を助けて!」
というわけで、しばらくたって、ティコさんはようやく意識が戻ったようで、ナナコの用意したホットチョコを旨そうに飲んでる
「はぁ……おいしいです、これ狩魔さんが?」
「俺じゃない、ナナコだ、あのちびっ子」
入り口の方へ振り替えると、ある生物がぴょこっと壁へ隠れたようだ
「ありがとうございます……そして申し訳ございません!」ティコさんがぺこっと、「私、ここに来て緊張するばかりで」
「まぁ仕方ないだろ、いろんな異常に会って、そりゃ混乱するな。頭上げて」ティコさんの涙目を見て、ちょっとこっちも申し訳なさそうになって、「えっと、いつ染められたの」
「今朝起きて、こうなりました……学校に行くのを躊躇いましたが、今さら髪を戻すのも時間かかるですし、授業をサボるのも嫌いので……」
「そっか、たしか黒ヶ埼高校は髪染めに寛容だそうだ」
「うん、けど教頭先生は反対の立場で、いつも髪染めの弊害を私たち学生に伝えてるんですよ」
「じゃぁお前以外にも被害者があるのか」
「あのね、私だけではなく、クラスではほかに三人も髪染められたの。その……担当の先生も……七色の髪に」
「マジか、その、先生はホモですか」
「わかりませんが、いつも学生は自由に髪色を変えていいぞ、と」
「うーん」俺はしばらく思案する、「この現象を起こした犯人、この先生である可能性高いですねぇ……」
「先生が私たちの髪を変えましたってこと?」
「動機がありましたからね。他に染められた先生も?」
「カラーリング反対派の教頭先生も……金ぴかの髪に。」
「うーん。みんな、なんか『可笑しくない?』って思ってない?」
「いいえ、まるで……」ティコさんは悩ましげに、「まるで、『私がこんな髪と瞳しているのが自然』のようです……自分が何言ってるのかわかりませんが、そんな感じです。だから、皆まるで違和感を覚えず、普通の一日を過ごしたという」
「うーん、だいたい状況がくっきりしてきたなぁ」
もうちょっと情報聞けば、問題を解ける気がするけど……
なんというか、「聞いてはいけない」ような感じも、してきた気もする
「サトルくん」再びぴょこっと出るナナコ、「ちょっとティコさんに外で待ってもらえますか」
「ああ、作戦会議やるのか。じゃあティコさん、相談は今日ここまででいいか?良ければ、メアドくれ。後程お前の学校へ調べに行きたいんだが」
「はわわ、メアドですか」慌てて、ティコさんはカバンからスマホを取り出して、「ど、どうぞ」
「ラインも……よし。料金は俺らが調べた後で見積もるから、今は心配なし」俺は仕事終わった営業マンのスマイルでティコさんに「学校の皆違和感覚えてないから、しばらくこのまま過ごしても大丈夫か」
「は、はい。いつか、こちらの学校へも、遊びに来ても、いいですよ?」
「まぁ、暇あったら。じゃあな」
「またご愛顧を~」
ナナコが笑顔満面でティコさんを見送った。紀行と空野はティコが出たのを見たら、こっちへ集合に来た
「会議の始まりだ、皆、ソファに座って」空野、指揮官の座を取って、いつも会議を主導していた
空野の傍に紀行、俺の傍にナナコという形式で決まった。最初、俺はティコと電車で出会ったことの説明を強要されていたが、本人が恥ずかしいから、断固として言わなかった。それで、ティコさんと相談していた内容を、できる限り正確かつ完全に伝えた。誤った部分や俺が気づいたことない部分は、ナナコが代弁してくれた
「そういうことか……ナナコ」空野は腕を組んで、ナナコの方へ見る「あなたはどう思う」
「俺じゃなくナナコの意見を聞くのか」
「まぁ、サトルもちゃんと聞いて」
「お、おう」
ナナコは、ちょっと躊躇っているように見える。けど、結局口を開いた
こっちへ向いて、話した
それは、俺は思ったことのない感想だ
「ティコさんは、サトルくんのことが、好き、かも」
「は?」
俺と紀行が反応に困る。なんで、その異常事件に関係ない答えを。でも、空野は納得しているようだ
まったく、女の子の心はわかりづらいなぁ!
「まて、俺が好きかも、だと」ナナコを見れば、頷いてくれた、「仮にナナコの言っていることが正しいでも、それはこの事件になんの関係があるの」
「もう、やっぱサトルくん、鈍感―。異常は発見できても、恋心わかってないねー」ナナコはまたあきれたジト目になって、
「あのね、ティコさんは、サトルくんに恋してるから、髪の毛が青くなったの」
四年前的斷尾小說
想在電腦當機前把他傳上來