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第一部士兵的女兒 閒話 女兒是犯罪預備軍!?

作者:SPT草包│2016-12-09 18:46:37│巴幣:2│人氣:472
本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~
以下犯上的書癡~為了成為圖書管理員而不擇手段~
作者:香月美夜
第一部兵士の娘 閑話 娘は犯罪者予備軍!?
第一部士兵的女兒 閒話 女兒是犯罪預備軍!?
原文連結

 俺はギュンター。
 我是君泰。
エーファという美人妻とトゥーリとマインという可愛い二人の娘を持つ勝ち組だ。
是擁有名為艾法的美人妻子與名為圖麗與瑪茵可愛的兩個女兒的勝利組。

 二人の娘のうち、マインはエーファに似ているが、エーファより綺麗な顔立ちをしている。だから、きっと神様に溺愛されている。
 兩個女兒的我家,瑪茵與艾法相似著,有著比艾法還漂亮的容貌。所以,一定是被神明大人給溺愛著。
 マインが病弱なのも神様に愛されているせいだ。いつだって、マインのことを神様が手招きしているのだから。
 瑪茵體弱多病也是被神明大人所愛的原因。因為無論何時,神明大人都對瑪茵招著手。

 ちょっと無理をすると、すぐに熱を出すマインが、ある時を境に少しずつ元気になり始めた。
 稍微勉強後,就馬上發燒的瑪茵,以某時為界線開始一點一滴地變得有精神了。
 言動もおかしくなったが、自分なりに体力をつけようと努力している。家を出て、建物から外に出るだけで休憩が必要だったマインが、たった三月で門まで休憩なしで歩けるようになったのだ。
 言行也變得很奇怪,像是盡己之能為了增加體力而努力著。只是離開家、從建築物出去到外面就必須要休息的瑪茵,僅僅三個月就變得能夠走到門為止都不用休息了。

 すごいだろう?
 很厲害對吧?
 ウチの娘、頑張り屋だろう?
 我家的女兒,是勤奮者對吧?

 ついでに、マインはすごく頭が良い……らしい。というのも、俺はどう頭がいいのかわからないからだ。
 順便說下,瑪茵似乎腦袋……非常好。這麼說來,因為我不知道怎樣腦袋是算好的。
 ただ、いくら助手を付けろと言っても「足手まといを助手にしても時間の無駄です」とバッサリ断ってきたオットーが、興奮して「マインちゃんを助手にしてください」と掛け合ってきたのだから、相当だと思う。
 只是,因為就算說增加幾個助手而被說「就算讓累贅當助手也是浪費時間的」地斷然拒絕的歐拓,興奮地回以「請讓小瑪茵作為助手」,我想算相當的吧。

 会計報告を見ただけで計算間違いを指摘できる計算能力の高さ、ちょっと教えればあっという間に覚えた基本文字。今は書類の書式と定例文を覚えているらしい。
 只是看到會計報告就能指出計算錯誤的計算能力很高,稍微教導的話轉眼間就記得了基本文字。現在似乎在記憶著文件的公文格式與慣例文句。
 何より、周りをよく見ていて、些細な変化に気付く鋭い眼と目的を達成するために考える論理性。全てがとても優れているらしい。
 更重要的是,好好看著周圍、注意到些微變化的銳利眼神與考慮著為了達成目的的理論性。似乎全部都非常優秀。

 何だ、それ?
 那叫、什麼?

 オットーに言われたことの半分くらいしかわからなかったが、結論としては、ウチの子はオットーもビックリするほど賢い。
 歐拓說的事情只明白了一半左右,作為結論,我家的孩子是歐拓也吃驚那樣的聰明。

 さすが、マイン。俺の娘。
 不愧是,瑪茵。我的女兒。
 本気で神様に愛されてるよな。
 認真地被神明大人所愛著呢。

 そのマインが今日は初めて森に行っている。
 那個瑪茵今天第一次去到了森林。
 今日は昼番なので、帰ってくるマインを門で迎えるつもりでいるが、心配で仕方ない。
 由於今天是午班,有打算在門迎接回來的瑪茵,擔心是沒辦法的。

「班長、落ち着いてください」
「班長,請冷靜點」
「ん? あぁ」
「嗯? 啊」

 門までは歩けるようになったが、本当に森まで歩けるだろうか。何とか森にたどり着いたとしても、門と違って、休憩するにもずっと屋外にいることになる。
 好像變得能走到門了,但真的能走到森林嗎。就算設法到達了森林,與門不同,休息變得也是要一直待在屋外。
 日に当たりすぎて気持ち悪くなったり、森で熱を出して倒れたりしないだろうか。
 會不會曬太多太陽感覺變難受了,還是在森林發燒倒下了呢?

「班長、ぼーっと外を見てないで、仕事してください」
「班長,請不要呆呆地看著外面,請工作」
「おぉ」
「喔」
「マインちゃんにがっかりされますよ?」
「被小瑪茵漏氣了喔?」
「オットー、お前……言ってはならんことを!」
「歐拓,你…說的是什麼事!」
「じゃあ、さっさと仕事してください。帰ってくるのは夕方でしょう?」
「那麼,請趕快回來工作。回來已是傍晚了不是嗎?」

 腹の立つことに、この生意気なオットーのことをマインは「先生」と呼んで、慕っている。
 令人生氣的是,瑪茵將這個神氣的歐拓稱呼為「老師」,仰慕著。
 まぁ、俺の方が尊敬されているけどな。ふふん。
 不過,我是被尊敬著就是了。呵呵。
 かぎ針とトゥーリの髪飾りの簪を作ってやった時なんて、「父さんが一番!」って言ってたんだからな。嘘じゃないぞ。
 因為製做鉤針與圖麗的髮飾的髮簪時,說過了「爸爸最棒了!」。並不是謊言喔。

 俺はみんなに注意されながら仕事をして、そわそわしながらトゥーリ達が帰ってくるのを待っていた。
 我一邊被大家注意一邊做著工作,一邊心神不寧一邊等待著圖麗她們回來。
 責任感が強いトゥーリが早めに切り上げてくると約束したのだ。身体が弱くて、まだ歩くのが遅いマインのことを考えれば、昼過ぎに森を出ることも考えられる。
 責任感強烈的圖麗答應過會提早結束的。考慮到身體虛弱、還走得很慢的瑪茵的話,過午就離開森林也是被考慮過的。

 昼過ぎ。当然まだ帰ってこない。わかっている。
 過午。當然還沒回來。我知道的。
 ちょっと日が傾いてきた。まだ帰ってこない。そろそろだろうか。
 太陽稍微傾斜了起來。還是沒回來。差不多了吧。
 少しずつ街から出ていく人が多くなってくる。まだか?
 漸漸地從城市出去的人變多了起來。還沒嗎?

「早目って約束したんなら、そろそろ帰ってくるんじゃないですか? お願いですから、行き交う人達を睨むの、止めてください。態度悪いですよ」
「如果答應過要提早,不是差不多該回來了嗎? 行行好,請停止、盯著往來行人們。態度不好喔」

 農作物を売り終えて、街から出ていく近隣の農民より、帰宅や宿を求めて街に入ってくる人間の方が多くなってきた。
 比起賣完農作物、從城市裡出去的鄰近農民,回家或求宿而進入城市的人也變得多了起來。
 それなのに、トゥーリもマインもまだ帰ってこない。そろそろいつもの時間になりそうだ。
 儘管是那樣,圖麗與瑪茵也還沒回來。差不多就要到平常的時間了。

 遅すぎる! 早目に帰ってくるんじゃなかったのか、トゥーリ! もしかして、マインが途中で倒れてしまったか!?
 太慢了! 不是沒有提早回來嗎,圖麗! 難道,瑪茵在途中倒下了嗎!?

 途中で倒れたマインと途方にくれるトゥーリの姿が脳裏に思い浮かんで、居ても立ってもいられなくなってきた。
 在途中倒下的瑪茵與手足無措的圖麗的身影在腦海裡顯現著,而變得坐立不安起來。

「オットー、ちょっと様子を見てくる……」
「歐拓,稍微來看看情況……」
「仕事ほっぽり出す気ですか!?……あ、あれ! トゥーリちゃんじゃないですか!?」
「把工作給丟了不管了嗎!? ……啊,那個! 不就是小圖麗嗎!?」
「どこだ!?」
「在哪裡!?」

 俺より背の高いオットーが背伸びして、列の後ろの方を見た。
 比我還高的歐拓墊起了腳尖,看著隊伍的後方。

「今、門前に並んでいる人達の最後尾に着きました。さっさと行列を捌きましょう」
「現在,到達了在門前排列著的人們的最末端。快點來處理列隊吧」
「よしきた!」
「就來了!」

 トゥーリ達を街に入れるため、俺は精力的に動いて、人を捌いて行く。先程と違って、どんどん人が流れて、トゥーリ達が見えた。
 為了讓圖麗她們進入城市,我精力充沛地動著,去處理人龍了。與剛才不同,人龍不斷流動,看到了圖麗她們。

 まさに今、最後尾に並ぼうとする姿が、な!
 正是現在,正要排在最末端的身影,對吧!
 くそっ! 騙したな、オットー!
 可惡! 騙我,歐拓!

 しかし、トゥーリの周囲にマインの姿がない。責任感の強いトゥーリが放ってきたとは思えず、何度も辺りを見回すがやはり姿はない。
 但是,在圖麗的周圍沒有瑪茵的身影。我不認為責任感強烈的圖麗會放手不管,四處張望了好幾次也還是沒有身影。

「トゥーリ、マインは!?」
「圖麗,瑪茵呢!?」
「ルッツと後から来てる。多分、閉門ギリギリくらいだと思う」
「與路茲從後面過來了。我想大概,勉強在關門前後吧」

 トゥーリも後ろを振り返るが、すぐに見える範囲に二人の姿はない。閉門ギリギリになりそうだということは、早目に切り上げなかったということだ。
 圖麗也回頭看向後面,在馬上能見到的範圍裡沒有兩個人的身影。是說變成就要逼近關門是指,所謂沒能提早結束的吧。

「早目に帰る約束だっただろう? 遅いじゃないか」
「有約定過要提早回來的吧? 不是晚了嗎」
「……」
「……」
「……」
「……」

 俺の言葉に、トゥーリ以外の子供達まで何とも複雑な表情で顔を見合わせた。
 對我的話語,就連圖麗以外的小孩子們用實在複雜的表情面面相覷著。
 何と言うか、「言う?」「いや、止めといた方がいいんじゃない?」という感じの、子供達が集団で隠しごとをする時特有の空気だ。
 該怎麼說呢,以「要說嗎?」「不要,停止發問不是很好嗎?」這種感覺,是小孩子們集團地要隱藏事情時特有的氣氛。

「トゥーリ、一体何が……」
「圖麗,到底怎麼了……」
「色々あったの。詳しい話は後でいい? ちょっと遅くなったから、母さん達が心配してるかも。みんなを早く帰らせなくちゃ」
「有各種事。詳細的話之後再說可以嗎? 因為變得有點晚了,媽媽們也很擔心的吧。必須要讓大家早點回去」

 突っ込んで聞きたかったが、トゥーリは質問に答えず、会話を打ち切って、歩き始める。一緒に歩く子供達も疲れきったような様子で街に入っていく。
 想要深入打聽,圖麗卻沒回答問題,打斷了對話,開始走了。一起走的小孩子們也用彷彿很疲憊的樣子進入了城市。

「何かあったんだろうか? オットー、お前、どう思う?」
「是怎麼了嗎? 歐拓,你,是怎麼想的?」
「本当に何かあったら、助けを求めてますよ」
「真的怎麼了的話,會尋求幫助的喔」

 オットーは何でもなさそうに言うが、いつもはわざわざ聞かなくても溌剌とした表情で今日会ったことを簡単に話してくれるトゥーリが、質問してもすぐに答えようとしないんだぞ?
 歐拓像是沒什麼地說著,平常就算不特意去聽也會用活潑的表情簡單地訴說著今天的所見所聞的圖麗,就算提問也不打算要馬上回答對吧?
 心配になるだろう? マインは一体何をしているんだ!?
 會變擔心的吧? 瑪茵到底在做什麼啊!?

 あまりの心配に苛々が募って、門の前を行ったり来たりしていると、本当に閉門ギリギリの時間にマインはルッツに寄りかかるようにして、青い顔で姿を現した。
 因過於擔心而越來越焦躁,在來來回回於門前時,真的在逼近關門的時間瑪茵像是倚靠著路茲,用鐵青的臉色現出了身影。

「マイン!」
「瑪茵!」
「……父さん、ごめん」
「……爸爸,抱歉」

 聞きとれるかどうか、それくらいの声で一言謝ると、マインは俺の腕の中に倒れこんできた。
 無論是否能聽到,用宛如那樣的聲音說句道歉後,瑪茵就倒進了我的臂彎裡。
 ルッツと一緒に、スコップが入っただけの空っぽの籠を外して、マインを抱き上げる。
 與路茲一起,拿掉只放了鏟子的籃子,抱起了瑪茵。

「ルッツ!? 何がどうなってる!? 今のごめんは何だ?」
「路茲!? 怎麼會變成這樣!? 現在的道歉是什麼?」
「あ~……多分、マインが計画的に約束を破ったことじゃないかな? 今日はいきなり穴掘りだすし、ネンドバン作りだすし、フェイ達に泣いて怒って、むちゃくちゃ興奮してたから……三日ぐらいは寝込むと思う」
「啊~……大概,會不會是瑪茵有計畫地打破了約定呢? 因為今天突然挖起洞來,做起了年土坂,對斐他們又哭又氣,格外興奮著……我想會臥床三天左右」

 ルッツがこめかみを押さえるようにして、並べていく事柄に、ぎょぎょっと目を見開いた。
 路茲像是按壓著太陽穴,對逐步列出的事情,嚇了一跳張大了眼睛。

「止めなかったのか!?」
「沒有阻止嗎!?」
「あのさ、オレもトゥーリも止めなかったと思う?」
「我說啊,你以為我跟圖麗都沒阻止嗎?」

 噛みつくような勢いでルッツを咎めると、ものすごく嫌そうな顔でルッツが俺を見た。
 用咬牙切齒般的氣勢責怪著路茲時,路茲用那種非常討厭的臉看著我。
 そうだ。ルッツやトゥーリが止めないはずがない。この二人にお目付役を任せているのはそれなりの実績があるからだ。
 沒錯,路茲或圖麗應該不會沒去阻止。因為會將監督者委託給那兩個人是有著相應的實績的。
 特に、ルッツはマインが門に通い始めた頃と比べると、マインとは同い年と思えないほど保護者役が板に付いてきた。
 特別是,路茲與瑪茵開始往來於門的時候相比後,沒想到與瑪茵同年般的保護者角色是如此合適。

「あぁ、いや、悪かった」
「啊,不,不好意思」
「トゥーリのこと、怒らないでやって。頑張ってたから。あ、マインのことは怒ってもいいと思う。オレも怒った。……適当に流されたけど」
「不要去、生圖麗的氣。因為努力過了。啊,我想就算生瑪茵的氣也可以。我也很生氣。……雖然適當地沖淡了」

 ぐてーっと腕の中で力を抜いて身体を預けているマインは、だんだん熱が高くなってきたようで、青ざめていた顔が赤くなってきていた。
 癱軟地將虛脫無力的身體託付於臂彎裡的瑪茵,好像燒漸漸地變高了起來,蒼白的臉變紅了起來。

「じゃあ、マインをよろしく。オレも急いで帰るから」
「那麼,瑪茵就拜託了。因為我也急著要回去」
「あぁ、マインを見てくれて助かった。ありがとう」
「啊,看著瑪茵幫大忙了。謝謝你」


 赤い顔でふぅふぅ言っているマインを宿直室のベンチに寝かせておく。ここも何となくマインの定位置になっている。
 讓滿臉通紅說著呼呼的瑪茵暫時睡在值班室的床上。這裡也不由得變成了瑪茵的固定位置。
 なるべく早く仕事を終わらせると、マインを抱えて家へ帰った。
 盡量早點將工作結束後,抱著瑪茵回家了

「おかえりなさい、ギュンター。マインは倒れたんでしょ?」
「歡迎回家,君泰。瑪茵倒下了對吧?」

 門で倒れることを予想していたらしいエーファが、手早くマインの服を脱がせて着替えさせ、ベッドに寝かせる。
 似乎預料到在門倒下的艾法,迅速地脫掉瑪茵的衣服換好了衣服,讓其在床上睡覺。
 俺はトゥーリから話を聞こうと台所でトゥーリと向かい合って座った。
 我從圖麗那聽取談話時在廚房跟圖麗面對面坐著。

「それで、今日は何があった? ルッツから軽く話は聞いたが、トゥーリからも聞きたい」
「然後,今天是怎麼了嗎? 從路茲那聽到的簡易經過,也想從圖麗那聽聽」

 ビクッとトゥーリが震えて、怯えたような表情で俺の様子を伺う。真面目で責任感が強いトゥーリは何でも完璧にしようとするので、失敗や叱られることを極端に恐れているところがある。
 嚇一跳的圖麗用顫抖、畏懼般的表情窺視著我的情況。由於正經責任感強烈的圖麗什麼都好像做得很完美,所以有著極端恐懼失敗與被責備的地方。
 トゥーリを安心させるために、俺はルッツの言葉を伝えた。
 為了讓圖麗安心,我轉達了路茲的話語。

「トゥーリのことは怒らないでほしいとルッツに言われている。頑張っていたと聞いた。代わりに、マインのことは怒ってもいいと思うと言われたが、一体何があった?」
「路茲說過了希望不要生圖麗的氣。聽說很努力了。再來,也說過我想就算生瑪茵的氣也可以,到底怎麼了?」

 怒らないと言われたことで、強張っていたトゥーリの表情がゆっくりと和らいでいく。そして、言葉を探すように少し視線をさまよわせた後、ゆっくりと口を開いた。
 因為說了不會生氣,僵硬著的圖麗的表情慢慢地逐漸緩和起來。然後,像是在搜尋用詞稍微讓視線飄忽著後,慢慢地開口了。

「実は、わたしもそれほどよくは知らないの。森に着いた時には、マインがいつも通り疲れていて、石に座って休み始めたから、わたしもルッツも採集に行ったの。わたし、いつもより早く切り上げるから、急いで集めなきゃって、思ってて……」
「其實,我也不是那麼知道。在到達森林的時候,因為瑪茵如往常一樣疲累,就坐在石頭上開始休息,我跟路茲也去採集了。因為要比平常還早結束掉,必須要快點收集,我是這麼想的……」
「うん、そうだな」
「嗯,說得也是」

 森に着いた時のマイン状況とトゥーリの行動は理解できた。先を促すとトゥーリは困った顔をした。
 到達森林時瑪茵的狀況與圖麗的行動能夠理解,催促接下來時圖麗做出傷腦筋的表情。

「そろそろ帰ろうかな? って、思った時に、マインの叫び声が聞こえて、慌てて走って行ったら、マインがすごく泣いて怒ってたの。せっかく作った物をフェイ達に壊されたって。ホントに怒ってて、宥めても全然聞いてくれなくて、絶対許さないって言って……。ルッツが手伝うからもう一度作ろうって言ったら、やっと泣きやんだの」
「在想說差不多該回去了嗎? 的時候,聽到了瑪茵的叫喊聲,驚慌地跑過去的話,瑪茵很厲害地又哭又氣著。說是斐他們將好不容易製作的東西弄壞了。真的生氣了,安慰也完全沒聽進去,說著絕對不可原諒……。路茲說因為會幫忙的再做一次吧,終於停止了哭泣」

 俺は拙いトゥーリの説明に軽く目を閉じて、何とかその状況を頭の中に思い浮かべようとした。
 我對笨拙的圖麗的說明輕輕地閉上眼睛,打算要設法將那個狀態在腦袋中顯現。

 よくわからん。
 不是很懂。
 マインが何か作って、フェイが壊して、怒って泣いた?
 瑪茵做了什麼,斐弄壞了,氣到哭了?

「マインは何を作ったんだ?」
「瑪茵做了什麼?」
「よくわからない。ネンドバンって聞こえたけど……。それをみんなで作り直してて、遅くなったの」
「我不太明白。雖然聽說叫年土坂……。大家重新做了那個,而變晚了的」

 よくわからないなりに、俺にも理解できたことが1つあった。
 不是很明白,但我也能理解的事情有一個。

「つまり、マインは森では何もしないという約束を破ったわけか?」
「也就是說,瑪茵在森林打破了所謂什麼都不做的約定了嗎?」
「え?……あ……多分」
「咦?……啊……大概是」

 森で何もしない約束を破って、勝手に何か作って、それを壊されて、作り直すことに全員が巻き込まれて、帰りが遅くなって、倒れて熱を出した、と。
 打破在森林什麼都不做的約定,擅自做了什麼,弄壞了那個,為了重做全體都被捲入,變得回來晚了,倒下發燒了,這樣。
 迷惑をかけるにも程があるだろう。
 添麻煩也要有個限度吧。

「マインはもう森へは行かせないことにしよう」
「決定瑪茵已經不能再去森林了」
「えぇ!? それはダメッ! マインが怒るよ!?」
「唉!? 那是不行的! 瑪茵會生氣唷!?」

 トゥーリは血の気が引いた顔で何故か反対した。
 圖麗用蒼白的臉不知何故的反對著。
 マインが怒ることは関係ない。怒っているのはあんなに約束したのに、破られた俺の方だ。
 跟瑪茵生氣沒關係。明明生氣的該是做了那樣的約定,卻被打破的我這邊吧。

「ダメじゃない。約束を守れない子は森へは行けないんだ」
「才不是不行。無法遵守約定的孩子是不能去森林的」

 マインもきちんと叱っておかなければならない。
 瑪茵也必須要好好地再行斥責。
 子供だけで行動するときのルールや親が安心して外に出すための約束を破るようでは、危なすぎて、子供だけで行動させることはできないのだから。
 像是打破了只有小孩子在行動時的規則與為了父母可以放心外出的約定,因為太危險了,不能讓行動的只有小孩子。

 俺がマインと話をするために寝室に入ろうとしたら、トゥーリが腕にしがみつくようにしてついてきた。俺を止めようと必死だ。
 我為了跟瑪茵說話而打算進入臥室後,圖麗像是緊抓著手臂而跟了過來。是為了阻止我而拚命。
 妹思いのトゥーリには悪いが、マインにはきっちりと言い聞かせなければならない。
 對掛念妹妹的圖麗不好意思,但必須要合宜地告誡瑪茵。

「父さん、お願い。考え直して!」
「爸爸,拜託了。重新考慮吧!」
「駄目だ。マインはもう森へは行かせない! 約束が守れなかったんだから当たり前だ」
「不行。瑪茵已經不能去森林了! 因為約定都無法遵守是理所當然的」

 俺の声が聞こえたのか、マインが顔をこちらに向けた。
 是聽到了我的聲音嗎,瑪茵將臉轉向這邊。
 熱が高くなってきたのか、赤い顔をして、目を潤ませながら、はくはくと苦しそうに何度か口を開く。
 是燒變高起來了嗎,一邊滿臉通紅、濕潤著眼睛,一邊明顯地痛苦似的張開了好幾次嘴巴。

「……父さん、あと一回だけ。……『粘土板』作る」
「……爸爸,還只剩一次。……製做『黏土板』」

 しかし、その口から出たのは、俺が望んでいた反省でも謝罪でもなく、要求だった。どうやら、まだ森で何か作るつもりでいる。
 但是,從那張嘴裡出來的,既不是我所期望的反省也不是賠罪,而是要求。看來,還是打算要在森林做什麼。
 一瞬で頭に血がのぼった。
 一瞬間腦袋充血了。

「何を言っているんだ!? 絶対に駄目だ!」
「在說什麼呢!? 絕對是不行的!」

 俺が叱ると、マインは軽く息を吐いて、隣のトゥーリへと目を向けた。
 我斥責時,瑪茵輕輕地吐了一口氣,將目光轉向隔壁的圖麗。

「……じゃあ、トゥーリ。家でやるから……」
「……那麼,圖麗。因為要在家做……」
「わ、わかった。持って帰ってくるよ」
「知、知道了。會帶回來的唷」

 ちょっと待て、トゥーリ。何故当たり前のように受け入れる!?
 稍等一下,圖麗。為什麼理所當然般地接受了!?
 マイン、お前、家で一体何をするつもりだ!?
 瑪茵,妳,在家到底打算做什麼!?
 それから、俺の怒りは無視か!?
 那之後,還無視我的憤怒嗎!?

「マインが倒れる原因になったものだろう!? そんなものを持ちこむのは許さん!」
「那是造成瑪茵倒下的原因的東西吧!? 將那種東西帶進來是不允許的!」

 そう宣言した途端、マインの目がスッと細められて、ものすごく冷たい無表情になった。何かのスイッチが入ったのか、ガラリと雰囲気が変わる。
 才剛那樣宣言,瑪茵的眼睛迅速地瞇了起來,變成非常冰冷的無表情。是進入什麼的開關嗎,突然地氛圍改變了。
 マインの金色の瞳にまるで油膜が張ったように複雑な色が見える気がした。
 在瑪茵的金色瞳孔上簡直像是張貼了油膜般感覺看到了複雜的色彩。

「……父さん、本気?」
「……爸爸,認真的嗎?」

 静かなのに、恐ろしく重圧のあるマインの声にぞっとする。自分の娘とは思えない威圧感に思わず一歩後ずさった。
 明明很安靜,卻對有著恐怖重壓的瑪茵的聲音不寒而慄。對自己的女兒從沒想過的威壓感不假思索地後退了一步。

「あ、当たり前だ!」
「理、理所當然的!」
「そう……」
「那樣啊……」

 ふっと俺に興味を失ったように、マインが一度目を伏せた。
 像是忽然對我失去了興趣,瑪茵一度低下頭去。

「じゃあ……フェイ達をあの時の粘土板みたいにしなきゃね。ふふ……」
「那麼……就必須讓斐他們像那個時候的黏土板一樣呢。呵呵……」

 金の瞳を複雑な色に揺らめかせながら、酷薄な笑みを浮かべているマインにぞくりと背筋が震えた。
 對一邊使金色的瞳孔搖曳著複雜的色彩,一邊露出苛薄笑容的瑪茵冷顫似地背脊顫抖著。
 異様な雰囲気に呑まれて、ごくりと息を呑んだ。
 被異樣的氛圍給吞噬,咕嚕地吞下一口氣。

「……マイン?」
「……瑪茵?」
「父さん! マインに森へ行っていいって言って!」
「爸爸! 對瑪茵說可以去森林!」

 マインの笑い声を聞いたトゥーリが化物でも見たように真っ青になって、俺の腕をペチペチと叩き始めた。
 聽到瑪茵的笑聲的圖麗就像看到了怪物般變得臉色鐵青,開始不斷拍打我的手臂。

「……マイン、お前、何を考えてる?」
「……瑪茵,妳,在想什麼?」
「ん~?……フェイ達も森へ行けなくなるように……どうしよう?……『トラウマ級恐怖』……『番町皿屋敷』?……いっそ、『貞子系』?」
「嗯~?……像是斐他們也變得不能去森林……該怎麼辦呢?……『精神創傷級的恐怖』……『數盤子的阿菊』?……乾脆,就『貞子系列』吧?」

 熱に浮かされてうわごとでも言うように言葉は途切れ途切れだが、頭はいつも通り動いているのか、ぽつぽつとマインの口から言葉が出てくる。
 像是神智不清說著囈語般的話語斷斷續續著,腦袋如往常般運轉著嗎,話語零零落落地從瑪茵的嘴裡出來。
 いまいちよく聞き取れないが、全てが何だか陰惨な響きを帯びている気がするのは、気のせいだろう。マインの声がちょっとかすれて聞こえるせいだ。
 現在有一部分沒聽到,感覺得到全部總是帶有悽慘的聲響,錯覺吧。是瑪茵的聲音聽著有點沙啞的關係吧。
 俺のマインがこんなに怖いわけがない。
 我的瑪茵才不會那麼可怕。

「……フェイはどこから出てきた? 全く関係ないだろう?」
「……斐是從哪裡出來的? 完全沒關係吧?」
「関係? ありあり。……とりあえず、話はわかった。……ちゃんと、理解した」
「關係? 有的有的。……總之,話我明白了。……好好地、理解了」

 息苦しそうにしながらも、マインは何度か頷くように頭を少し動かす。
 儘管看來呼吸困難,瑪茵像是點了好幾次頭稍微動著頭。
 少しばかり異様な空気に呑まれてしまったが、マインがちゃんと理解してくれるなら、それでいい。頭がいい子なんだから、自分がしたことはよくわかっているはずだ。
 被些許異樣的空氣給吞噬掉,如果瑪茵能好好理解,那樣就好。因為是腦袋很好的孩子,自己做的事情應該能清楚明白。

「そうか、反省するなら……」
「是嗎,如果有反省……」
「全力で、泣かす……じゃあ、寝るから」
「用全力、讓他哭……那麼,我要睡了」
「マイン、ちょっと待て! 全然通じてないぞ! どうしてそうなる!?」
「瑪茵,稍等一下! 完全無法連通吧! 怎麼會變成那樣!?」

 どこをどう理解したら、「全力で泣かす」なんて言葉が出てくるんだ!?
 是要怎樣理解哪裡,才會產生出「用全力讓他哭」之類的話語來的!?
 誰を泣かす!? 父さんか!?
 要讓誰哭!? 爸爸!?
 マインの言葉が全く理解できん! 父さんはもう泣きたいぞ!
 瑪茵的話語完全無法理解! 爸爸已經想哭了!

「うるさい。……出てって」
「吵死了。……出去」
「父さんはこっち! これ以上マインを怒らせないでっ!」
「爸爸來這裡! 不要再惹瑪茵生氣了!」

 娘達は二人して俺を寝室から追い出すという結論に達したようで、俺はトゥーリに腕を引っ張られて台所へと戻ることになった。
 女兒們兩個人像是接獲將我從臥室趕出去的這種結論的命令,我被圖麗拉著手臂回到了廚房。


「トゥーリ、あれはマインだよな?」
「圖麗,那個是瑪茵對吧?」
「多分、一番怒ったマイン。目が変に光って怖いの。ネンドバンをフェイ達が壊して、マインが泣いて怒ってた時も変だった。みんなも怖いって言ってた」
「大概是、最生氣的瑪茵。眼睛奇怪地發光很可怕。斐他們將年土坂弄壞了,瑪茵又哭又氣的時後也很奇怪。大家也說很害怕」

 あぁ、俺も怖かったからな。子供ならもっと怖いだろう。
 啊,因為我也很害怕呢。若是小孩子一定更害怕的吧。

「ネンドバン作り直し始めたらマインの機嫌が直ったから、途中で止めて帰ろうって、なかなか言えなくて……」
「因為開始重新製作年土坂所以瑪茵的心情恢復了,在中途停止回去吧,相當說不出口……」
「そうか」
「是這樣啊」

 あの迫力なら、仕方がない。
 若是那種魄力,也沒有辦法。
 俺でも放っておきたい。
 就連我也想放著不管了。

「閉門ギリギリになりそうだから、わたし、マインに泣きながらお願いしたの。ルッツが手伝うから、次で完成させようって言ったら、やっと手を止めてくれて。みんなで手伝おうって約束して帰ってきたの」
「因為就快要迫近關門了,我、對瑪茵一邊哭一邊拜託著。因為路茲幫忙,說下次來完成吧,才終於停下手。大家約定好會幫忙的才回來的」
「……」
「……」

 何とか次の約束することでマインの怒りを逸らして帰ってきたのに、俺が森に行くことを禁止したから、トゥーリは慌てて止めたのか。トゥーリの行動原理が理解できた。
 明明設法做了下次了約定而轉移了瑪茵的憤怒才能回來,而因為我禁止了去森林這件事,圖麗才驚慌地制止嗎。圖麗的行動原理能夠理解。

「父さん、あと一回だけ森へ行っていい? わたし、マインのあの怒りがフェイ達に向かうのが怖い。フェイ達をネンドバンみたいにするって何するの?」
「爸爸,可以只要再去森林一次嗎? 我,很害怕瑪茵的那個憤怒會朝向斐他們。說要將斐他們弄成像年土坂那樣是要做什麼?」
「ネンドバンみたいってどういうことだ?」
「說要像年土坂那樣是怎麼一回事啊?」

 そもそもネンドバンがわからない。一体何だ?
 再說原本就不知道年土坂了。到底是什麼啊?
 どういうものだ?
 是什麼樣的東西啊?

「フェイ達に踏み潰されたネンドバンみたいにするってことだと思うけど、どうするの? フェイ達をぐちゃぐちゃに踏み潰すってこと? フェイ達も森に行けなくするって、マインは何する気? 全力で泣かすって、マインは何すると思う? フェイ達はどうなっちゃうの?」
「雖然我認為是要弄成像是被斐他們踩爛的年土坂一樣,但要怎麼做? 將斐他們黏黏糊糊地踩爛嗎? 說著斐他們也不能去森林,感覺瑪茵是要做什麼? 用全力讓他哭,瑪茵想要做什麼? 斐他們會變成怎樣呢?」

 トゥーリの言葉にザッと血の気が引いた。改めて聞くと恐ろしすぎる。
 對瑪茵的話語略為失去血色。重新再聽一次太恐怖了。
 マインが何をするつもりなのか、むしろ、俺が教えてほしい。
 瑪茵是打算要做什麼呢,不如說,我希望能告訴我。
 何? ウチの娘、犯罪者予備軍!?
 什麼? 我家的女兒,是犯罪預備軍!?

「トゥーリ、どうしたら、マインを止められるんだ?」
「圖麗,要怎麼做的話,才能阻止瑪茵啊?」
「わからないよ。……ルッツに聞いてみて。森でもマインを止めてくれたのはルッツだったもん」
「不知道唷。……試著問路茲吧。在森林制止了瑪茵的也是路茲咩」


 次の日、俺は森に出かけるルッツを門のところで引き留めて、マインの言葉の意味を聞いてみることにした。トゥーリが過剰に怖がるだけで、実は大したことがないかもしれないからだ。
 隔天,我將外出去森林的路茲挽留在門的地方,決定試著聽看看瑪茵話語的意義。因為只因圖麗太過於害怕,但其實沒什麼事也說不定呀。
 しかし、俺のわずかな希望をルッツは軽い口調であっさりバカーンと打ち砕く。
 但是,路茲用輕鬆的語調將我僅有的希望爽快磅噹地打碎了。

「あ~、それは……フェイ達に全力で八つ当たりに決まりだな。目が虹色みたいになったマインは止められないから」
「啊~,那個是……決定要用全力遷怒斐他們啊。因為眼睛變成好像彩虹色的瑪茵是無法阻止的」
「え?」
「哎?」
「ちょっと隙を見つけたら食らいつく魔獣みたいに、自分のやりたいことをやり遂げるんだ。絶対に目的達成するんだぜ、マインは。どんな手段を使っても、どんなに時間がかかっても」
「就好像稍微發現空隙就會撲上去吃掉的魔獸一樣,是將自己想做的事情做完呀。絕對會達成目的的啊,瑪茵。就算使用什麼樣的手段,就算要花上多少的時間」

 すげぇだろ? とルッツは胸を張り、目には尊敬の光を浮かべている。
 很厲害吧? 般路茲挺起胸膛,眼睛裡浮現著尊敬的光芒。
 いやいや、よく考えろ。
 不對不對,好好思考吧。
 それが人を傷つけることに向いた場合は、ものすごく危険人物だろ?
 那可是朝向傷害人的情況,是非常危險的人物吧?
 それより、なんでルッツが誇らしげなんだ? マインは俺の娘だぞ?
 不僅如此,為什麼路茲很自豪呢? 瑪茵是我的女兒吧?

「ネンドバンだって、そうさ。森に行きたかったのも、三月もかけて森に行くための体力つけたのも、ネンドバンを作りたかったからだって、言ってた。だから、やるって決めたことをマインは絶対に諦めないと思う」
「就連年土坂,對啊。想要去森林也好,花了三個月為了去森林的增加體力也好,都是因為想要製做年土坂,說過了。所以,我想瑪茵決定好要做的事情是絕對不會放棄的」
「……ネンドバンはそんなに大事な物だったのか……」
「……年土坂是那麼樣重要的東西嗎……」

 マインのネンドバンに対する思い入れと粘り強さが、俺にはわかっていなかった。簡単に禁止していいものではなかったのかもしれない。
 瑪茵對於年土坂執著的韌性,我是無法明白的。搞不好不是簡單去禁止就可以的東西。
 マインともう一度話し合おうと決めたところで、ルッツが更なる爆弾を落とした。
 在決定跟瑪茵再對話一次的時候,路茲落下了更進一步的爆彈。

「あ~、それにしても、せっかく完成したネンドバンを壊されて、作り直しは時間切れで、帰ってきたら熱出してぶっ倒れて、森に行くのは禁止されて、粘土を持ち帰るのも禁止されて……。全部の怒りがフェイ達に向くのか。フェイ達、生きていたらいいな」
「啊~,儘管如此,弄壞了好不容易完成的年土坂,重新製作卻時間到了,回來後又發燒而趴倒下去,去森林被禁止,帶黏土回來也被禁止……。全部的憤怒都朝向斐他們嗎。斐他們,能活下來就好了呢」
「怖いことを言うな! ウチの娘を犯罪者にする気か!?」
「別說那麼可怕的事情! 將我家的女兒當作是犯罪者了嗎!?」

 全力で泣かすとは言っていたが、殺すとは言っていなかった。大丈夫だ!
 雖說過用全力讓他哭,但沒說要殺掉。不要緊的!
 ……そう、思いたい。
 ……沒錯,就那麼想。

「え? だって、そうしたの、ギュンターおじさんじゃねぇ?」
「咦? 可是,那樣做的,不就是君泰叔叔嗎?」
「は? 俺?」
「啥? 我?」
「ネンドバンも、森に行くのも、禁止したのはおじさんだろ? マインの全力って、オレ、怖いもん。応援はしても邪魔はしない。禁止とか無理、無理」
「無論是年土坂,還是去森林,禁止了的是叔叔吧? 瑪茵的全力,我,很害怕咩。就算要去支援也不要去阻擾。說要禁止不可能、不可能」
「怖い?」
「害怕?」

 ルッツの言葉に俺は何度も目を瞬いた。
 對路茲的話語我眨了好幾次眼睛。
 見ればわかるが、マインはもうじき6歳なのに、一見3~4歳くらいにしか見えない。虚弱で病弱で小柄で体力も腕力もない。実際、マインが全力でかかってきても、大した問題にはならないはずだ。
 看就知道了,瑪茵明明就快要6歲了,但猛一看只看像是3~4歲左右。因虛弱、體弱多病、嬌小而體力與力氣都沒有。實際上,瑪茵就算用上了全力,應該不會成為多大的問題的。
 しかし、ルッツは軽く肩を竦めて、マインの怖さを語りだした。
 但是,路茲輕輕地聳著肩,談論起了瑪茵的可怕。

「だってさ、マインのヤツ、頭の構造がオレ達と違うじゃん。どこからどんな方法で何を使ってくるかわからねぇ。武器持って殴ってくるなら、あんな弱っちいのにやられないけど、マインはそんな方法、絶対に使わないからな。何されるかわからなくて、でも、確実に弱点を狙ってくるから、マジ怖い」
「因為呢,瑪茵那傢伙,腦袋的構造與我們不一樣啊。要從哪裡用什麼樣的方法使用什麼呢都不知道呢。如果是拿武器痛毆,雖然明明就那麼弱小而做不到,但因為瑪茵是絕對、不會使用那種方法的。不知道會被怎樣,但是,因為會確實地瞄準弱點,真的很可怕。」

 真面目な顔で言い切ったルッツを見て、俺は唸った。
 看著用認真的表情說完的路茲,我呻吟了。
 マインの全力という言葉から連想するものが、俺とルッツでここまで違うと思わなかった。
 從瑪茵的全力這種話語聯想來的東西,從沒想過我與路茲到此為止都不一樣。
 マインの本気が想像できないだけに、確かに怖い。わからないこと自体が怖いのだ。
 正因為無法想像瑪茵的認真,而確實很可怕。是害怕著不知道的事情本身。

「この間なんて、ジーク兄にも勝ったからな。もう勘弁してくれって、ホントに言わせたんだぜ。力が全てと思わない方がいいよって、マインが言ってたからな。オレも最近ちょっと兄達に勝てるようになってきたんだ」
「因為最近這陣子,也贏了吉克哥呢。夠了放過我吧,真的說了出來呢。因為瑪茵說過呢,不要認為力量就是全部比較好唷。我最近也變得稍微能贏過哥哥們了」

 ちょっと待て! 初耳だ!
 稍等一下! 第一次聽到!
 ジークに勝ったって、何をどうした!?
 說贏了吉克,什麼怎麼了!?
 ウチの娘、どうなってんの!?
 我家的女兒,變怎樣了啊!?

「あ~、ルッツ。真面目な質問だが、どうしたら、マインの怒りを押さえることができる?」
「啊~,路茲。是認真的提問,要怎麼做、才能壓制瑪茵的憤怒呢?」
「そんなの、マインの目の前に粘土積み上げりゃいいじゃん。絶対にネンドバン完成させることだけで頭がいっぱいになるから」
「那樣的話,在瑪茵的眼前堆起黏土不就好了。因為變得滿腦子只有絕對要完成年土坂這件事情」

 ルッツとの話し合いの結果、俺は街の安全を守るため、娘を犯罪者にしないため、不承不承熱の下がったマインに森行きの許可を出した。
 與路茲商量的結果,我為了保護城市的安全,為了不讓女兒當犯罪者,勉勉強強給出退燒的瑪茵去森林的許可。
 すると、許可をもらったマインは不満そうに頬を膨らませて、こう言った。
 於是,取得許可的瑪茵不滿似地漲起了臉頰,這樣說了。

「……せっかく色々計画考えたのにぃ……もったいなくない?」
「……難得思考了各式各樣的計畫了說……太可惜了?」
「もったいなくないっ! そんな計画はすぐに捨てるんだ!」
「太可惜了! 那種計畫馬上給我丟掉!」
「ちぇ……」
「呿……」

 熱にうなされてたくせに、すでにフェイ達をぐっちゃぐっちゃにする計画が立ってたらしい。
 雖然被熱給壓制不能動,但似乎馬上就做了將斐他們弄得糊糊爛爛的計畫了。
 マインの頭が良すぎるせいか、それだけ怒りが深かったのか、よくわからないが、危機一髪だった。
 是瑪茵的頭腦太好的關係嗎,還是那些憤怒太深了呢,不是很明白,但還好千鈞一髮。

 一応マインを犯罪者にすることは回避できたし、フェイ達が八つ当たりされるのも免れた。俺は街の平和と家族の幸せを守りきった。
 姑且迴避了讓瑪茵成為犯罪者,也避免了斐他們被遷怒。我保護了城市的和平與家人的幸福。
 回避方法を教えてくれたルッツには心からの感謝を捧げておこう。
 對教導了迴避方法的路茲暫時獻上打心底的感謝吧。

 全てが片付いて、ホッと安堵の息を吐いた後、ハッと俺は気が付いた。
 全部都收拾好,放心地吐了一口安心的氣之後,我突然注意到。

 あれ? 当初の約束破った反省はどこに行った?
 奇怪? 打破當初約定的反省跑哪去了?

======================================================================
ギュンター父さん、迷走暴走。
君泰爸爸,迷走暴走。
いや、言ってることは間違ってないんですけどね。
不,雖然說得並沒有錯呢。
約束破ったマインの方が悪いんですけどね。
雖然是打破約定的瑪茵不好呢。
……なんか、不憫属性。(笑)
……之類的,可憐屬性。(笑)

次回は粘土板作りの続きです。
下回是製作黏土板的延續。
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留言共 2 篇留言

喵哈哈(bye bye)
弱弱的問一下,有考慮去貼吧那邊接坑嗎[e5]

12-10 15:15

SPT草包
沒有=_=,時間不夠、速度太慢Orz、事情太多T^T。
好看卻沒人討論有點可惜的說。12-10 19:07
喵哈哈(bye bye)
我是看到第二部的完結被感動到了,家人的羈絆啊[e3]
不過說起台灣這邊好像沒啥人在翻小說家的WEB小說呢[e8]

12-11 16:10

SPT草包
好像是@@,大家都是去貼吧比較多吧,不過我只看這部而已XD,雖然也有看一些比較熱門的改編漫畫,但都沒這部會讓我想去看小說的 ̄▽ ̄||,臨時有事感覺下回可能要拖到禮拜2發了=_=+。12-11 16:50
我要留言提醒:您尚未登入,請先登入再留言

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