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エヴァンゲリオン「完全封印宣言」(庵野秀明)

作者:Ambivalenz│新世紀福音戰士│2010-06-05 00:43:04│巴幣:2│人氣:4338
雜誌《週刊プレイボーイ》1997年8月12日號
 
 
 
 
 
 
 
多くの謎と強烈なインパクトを残したまま、TV版が放送終了して1年半。社会現象とさえ言われるブームの中、ついに完全なる完結編『THE END OF EVANGELION』が劇場公開、大ヒットしている。しかし、『エヴァ』を完全終結させた庵野監督の中には、もう次の作品しかないのだ!
 
「エヴァンゲリオンは特殊な周波数の叫びでした」
 
ひと足早く試写会で完結編完全版を見た俺は、興奮した! EVANGELION、見事な終わりっぷりじゃねえか! 編集部に戻ると、先輩から「で、謎は解決されたのか?」とか言われたけど、ンなことはどぉでもいい! 「人類補完計画」とは何かなども一応説明されるが、そんなことより、テレビ版の後半からひたすらテンションが上がり続け、そのまま噴火するかのようにラストを迎えたことがうれしかった。こんな壮絶な戦いを終えた監督に会いたい!
 
7月11日、猛暑。俺は調布のにっかつ撮影所に向かい、次の作品『ラブ & ポップ』の準備を進めている庵野監督を直撃したのだった……。
 
―今、『エヴァ』と『ラブ & ポップ』のちょうど境目かと思うんですが、庵野さんの頭の中では、何が今、大きな比重を占めているんですか?
 
庵野 :
次のほうですね。(あっさり)
 
―その『ラブ & ポップ』はなんと実写なんですよね。
 
庵野:
今、僕個人がアニメでやれることはとりあえずやっちゃったという気持ちです。もっと出し惜しみをすればいいんでしょうけど、あまり後のことを考えない人間なので。
 
―この夏、同じく話題のアニメ映画『もののけ姫』には、宮崎監督の確固たるメッセージを感じます。一方、『エヴァ』ははっきりしたメッセージは読み取れませんが、異常なほどのリアルさとパワーを感じますよね。
 
庵野:
『エヴァ』は叫びみたいなものですから。しかも、普通の人には本来聞こえない特殊な周波数の。でも、そんな叫びに振り向いた人がこんなにいたので、ちょっと日本もアレかなあ、と(笑)。
 
―ただ、『エヴァ』を見てると、庵野さんはなんでこんなにエネルギーがあるのだろうと思ってしまうんですが。
 
庵野:
体力ないですよ。ゲホッゲホッ(咳き込む。庵野さんは風邪をひいていた)。子供の頃から体力なかったし。
 
―でも、叫び続けるには膨大なエネルギーが必要でしょう? そのエネルギーってどこからきてるんですかね。
 
庵野:
どこからというより、ほかの人が分散させてるエネルギーを、モノを作る仕事にただ集約しているだけです。僕にはこれしかないから。実際、僕、生活ってあまりないんですよ。事務所に寝泊りしてるし、メシとかにも興味がない。子供の頃から宇宙食が理想の食事でしたから(笑)。そういうのに興味がない分、力が全部、仕事にいってるだけです。だから、ちゃんと結婚して、ちゃんと子供がいて、家族を維持しながらモノを作っている人はすごいと思いますね。
 
―『ラブ & ポップ』の著者の村上龍さんは「僕には普通のコミュニケーションはできない」「才能というのは過剰ではなくて欠落である。ありとあらゆる能力を使って、その欠落を埋めようとする」ってなことを言ってますが。
 
庵野:
ああ、それはまったく僕もそう思います。僕も才能は欠落だと思いますから。何か表現することで自分の足りないものを埋めている。そうしないと生きてる気になれないという感じですね。
 
―でも、その結果、『エヴァ』は社会現象といわれるほどの大ヒットになりました。
 
庵野:
ヒットしたらもっとうれしいかと思ったんですけど、実際してみると、そんなに嬉しくないですね。今回思ったのは、1億人に認めてもらえるよりは、たったひとりの女に認めてほしかったという感覚ですね。特定の誰というわけではないんですが。
 
―でも、ここまで叫び続けたってことは、やはり何か伝えたいことがあったんですよね?
 
庵野:
それは、こういうところでは言わない。誰にも言わない(笑)。そういうのはフィルムの中に入ってます。
 
もはやオリジナルなど存在しないのか!?
 
『エヴァンゲリオン』は過去のアニメ作品からの多くの引用が指摘された。デビルマン、ガンダム、イデオン etc.。それによって『エヴァ』がよくできたロボット・アニメになり得たというのだ。
 
庵野:
まず、僕らの世代はオリジナルなんて基本的にはないことを認めるべきです。僕らの世代の共通言語といえば、本当にテレビの箱の中から出てくる番組しかなかったんですから。民放、NHK合わせて7局、その下で暮らしてたらすべては均一化される。とんねるずが僕らの世代の最初のヒーローですが、彼らがやったのは、昔見てたテレビ番組を自分たちで作り直してることですね。でも、それしかないんです。で、我々もそこからスタートしていくしかない。
 
―だけど、『エヴァ』は途中からオリジナルなものを求め始めましたよね。
 
庵野:
確かにそうです。僕のそれ以前の作品というのは人サマの企画だったけど、一から立ち上げてというのはこれが最初でしたからね。そんななかでオリジナルを探していったら自分自身の人生に行き着くしかなかったんです。自分で経験して自分で何か思って自分で出した答えだから、それはオリジナルなんです、間違いなく。
 
―そもそも、昔はオリジナルってあったんですか?
 
庵野:
いや、長い目で見ればドラマのパターンのほとんどは聖書にあるといわれています(笑)。だから、物語のストーリーもずっと組み合わせでしかなかったと思います。音楽も、絵画も、映画の世界でも、パターンはほとんどもう出尽くしたとずいぶん前からいわれていますし。ただ、特に『エヴァンゲリオン』の場合、さっき言ったように僕らはほとんど同じ環境で育ってますから、通り抜けたテレビ、マンガ、音楽もほとんど同じで見つけやすいんですよ。で、「あ、見つけた」って喜ぶ人が大勢いた、と。
 
―そういう喜びって、どう思いますか? 今、書店では膨大な数のエヴァの謎本が積んでありますけど……。
 
庵野:
興味ないっス。
 
テレビ版『エヴァ』は、後半になると登場人物が庵野監督の分身であるかのごとく誰も彼もが苦闘し始め、最終2話では主人公のシンジ君が「僕ってなに?」と自問自答したまま終わってしまう。このラストは、大きなインパクトを与えた一方で未解決の謎の多く残し、ファンの欲求不満をあおった。今回の劇場版・完結編は、このテレビ版の最終2話に「落とし前」をつけるために制作されたのだ。
 
―そして庵野監督の、こうした自分をさらけ出した表現方法を人は「オナニー」にたとえたりもしている……。
 
庵野:
それは一番簡単で、思い切れば誰でもできるって思われているから、少し上の世代からはみっともない、愚の骨頂だといわれることです。でも、『エヴァ』ではそうせざるを得ないところまで追いつめられたのも確かです。
 
―でも、オナニーという割には庵野さんの作品はサービス精神旺盛に見えますが。
 
庵野:
自分自身に対するサービスですね。まず自分が見ておもしろくないとだめ。だから、オナニーはオナニーでも、人サマよりは芸になってるんじゃないかとの自信はあります。ただ、『エヴァ』はアニメなんですよ。アニメである以上、パンツを脱いでオナニーしているようで、実はパンツの上から裸の絵を描いてるだけだったりするんです。それは全部が作り事であるアニメーションの性格なんですが、そういう意味ではそこにあるのは虚構の中のリアリティですね。
 
「作り事の中のリアルとは何か?」
 
『ラブ & ポップ』は、渋谷を舞台に援助交際する女子高生を描いた物語だ。はっきり言って、『エヴァンゲリオン』の次の監督作品としては意外な選択である。
 
―『エヴァ』を忘れ去り、次の『ラブ & ポップ』でさらに追い求めたテーマってなんですか?
 
庵野:
「作り事の中のリアルとは何か?」ということですね。ドキュメンタリーじゃないものを作る意味、価値は、その一点にあるんじゃないかなあ。作り事の中でも現実感とか真実とかを感じると。アニメは全部、作り事であって、あの中に本物があると思う人は誰もいない。だから、フィクションというよりイリュージョンですね。その中に残されていて、ドキュメンタリーに対抗できるほどのリアルとは何か? ――そういう気持ちは『エヴァンゲリオン』をやってる途中から強くなってきました。
 
―『エヴァ』が後半になってストーリーも登場人物も混乱し始め、でもリアルさが異常に増していく背景には庵野さんのそういう気持ちの変化があるんですね。
 
庵野:
そうですね。あの時期、リアルさを求める部分とオリジナルを求める部分がリンクしていましたね。
 
―でも、「リアルさ」ってなんなんでしょう。誰もが使うコトバだけど、イマイチ意味がはっきりしないですが。
 
庵野:
例えば、映画の中でのリアルな部分というのは、自分の中に取り込んで自分の身に置き換えることができる部分だと思うんですが、作り事の中にそれをどう取りこんでいけばいいのか。
 
―最近、宇宙船が火星に行って映像を送ってきましたが、あれは現実なのに僕はリアルさを感じられませんでした。
 
庵野:
あれはよかったですよ。火星を走った探検車がすごく小さいのね。月面車みたいにでかいのかと思ってたら、実際はラジコンのオモチャみたいのが大活躍していた。あれはあれでリアルでしたね。
 
―じゃあ、庵野さん自身が、『エヴァ』の中で、これはリアルだったっていうのは、例えばどんな部分ですか?
 
庵野:
う~ん。(ずっと唸る)
 
―そんな簡単には答えられませんか?
 
庵野:
じゃなくて、忘れてて(笑)。
 
―本当に『エヴァ』のこと忘れてるんですねえ……。
 
結局、新世紀エヴァンゲリオン完結編完全版『THE END OF EVANGELION』は公開3日間で40万人を動員。春の『DAETH & RIBIRTH』を超えるヒットぶりだ。各メディアも、これにあやかろうと様々な企画を組んでいる。
 
しかし庵野秀明は、さっさと次なる“リアル”を求めて走り出している。その先にどんな新しい“リアル”があるのか? 当分、この男から目が離せない!
引用網址:https://home.gamer.com.tw/TrackBack.php?sn=863442
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