作詞:有機酸
作曲:有機酸
編曲:有機酸
声(こえ)は出(だ)さないで
やり切(き)れなさに 沈黙(ちんもく)で叫(さけ)んだ
言葉(ことば)なんて
ここじゃ全(まった)く役(やく)に立(た)たないことは
わかっているだろう
何(なに)を口(くち)にしても
味(あじ)がしないな まるで粘土細工(ねんどざいく)のようだった
夜(よる)の塊(かたまり) 追(お)い回(まわ)されて
嵌(はま)る水溜(みずたま)り
泣(な)き出(だ)した女(おんな)の子(こ)が言(い)った
「どうしてこんなにかなしいの?」
下(した)を向(む)いたままで答(こた)えた
「君(きみ)もすぐに慣(な)れるよ」
鮮(あざ)やかが煩(うるさ)い公園(こうえん)でシーソー
穏(おだ)やかな心(こころ)が回転(かいてん)しそうだ
涙(なみだ)みたい きらきら
二人(ふたり)照(て)らす鈴灯(すずあかり)
淡(あわ)い淡(あわ)い闇(やみ)の中(なか)へ
泳(およ)いでいくからついておいで
固(かた)く繋(つな)いだ手(て)はずっと離(はな)さないで
ねえまだいるかい
長(なが)い長(なが)い道(みち)の端(はし)を
爪先(つまさき)で歩(ある)く 靴(くつ)は要(い)らない
最後(さいご)の時(とき)までその目(め)は離(はな)さないで
ねえまだいるかい
全部忘(ぜんぶわす)れても
宵(よい)の寒(さむ)さに閉塞(へいそく)で嘆(なげ)いた
幸(しあわ)せだけ繰(く)り返(かえ)しても虚(むな)しくなることは
わかっていたけど
夢(ゆめ)を口(くち)にしても
味気(あじけ)ないな まるで泥人形(どろにんぎょう)のようだった
帰路(きろ)の陽(ひ)だまり
添(そ)い遂(と)げられて気付(きづ)く蟠(わだかま)り
逃(に)げ出(だ)した男(おとこ)の子(こ)が言った
「どうしてこんなにくるしいの?」
目(め)を見(み)つめたままで答(こた)えた
「きっと誰(だれ)かの為(ため)だよ」
賑(にぎ)やかが寂(さび)しい桑園(そうえん)でいっそ
したたかに過(す)ぎ行(ゆ)く人生(じんせい)みたいだった
手(て)を伸(の)ばす 浴槽(よくそう) 浮(う)かんでいた
水花火(みずはなび)
緩(ゆる)い緩(ゆる)い風(かぜ)の中(なか)を
流(なが)れていくから幼(おさな)い日(ひ)に
かわした約束(やくそく)はずっと忘(わす)れないでいてよ
もういいかい
永(なが)い永(なが)い暮(く)らしの中(なか)
指先(ゆびさき)で探(さが)す 愛(あい)に会(あ)いに
最後(さいご)の夜(よる)ならちゃんと聞(き)かせて
本当(ほんとう)の事(こと)はもういっか
崩(くず)れ落(お)ちていく 崩(くず)れ落(お)ちていく
いつか見(み)た景色(けしき)もすぐ褪(あ)せていく
流(なが)れ落(お)ちていく 流(なが)れ落(お)ちていく
涙(なみだ)の行方(ゆくえ)を君(きみ)は見(み)たのか
はやくはやくはやく 消(き)えてしまえ
どうせもうまともじゃ居(い)られないんだから
黙(だま)ったままで 帰(かえ)りを待(ま)たせて
淡(あわ)い淡(あわ)い闇(やみ)の中(なか)へ
泳(およ)いでいくからついておいで
固(かた)く繋(つな)いだ手(て)はずっと離(はな)さないで
ねえまだいるかい
長(なが)い長(なが)い道(みち)の端(はし)を
爪先(つまさき)で歩(ある)く 靴(くつ)は要(い)らない
最後(さいご)の時(とき)までその目(め)は離(はな)さないで
ねえまだいるかい